「それは許せないことなの」(戦場ヶ原ひたぎ)

 アニメ『偽物語』第陸話「かれんビー 其ノ陸」のネタバレ感想です。ガハラさんが出ているだけで、もうなんでもよくなってくる管理人は、こちらです。



 戦場ヶ原さんが貝木泥舟を「許さない」辺りが、個人的にかなり好き。貝木を許してしまったら私は私でなくなるという言葉は、結構深いというか萌えますね。結局のところ蟹と出会っていたときと変わらないのだと。これは作中でも阿良々木くんが語っていることですけれど、ある意味彼らしく微妙に外していると思います。というか、思いたいところ。

 彼の指摘はもっともだけれど。蟹がそうした重さを取り除いてくれる怪異だったのはその通りなのだけれど、それだけでは当然なくて、貝木を憎まないということは、阿良々木くんに助けてもらったことすらも無にしてしまっている。

 だからこそ、彼女は彼女らしく在ろうとして、貝木を憎んでいる。自身の重みと共に、誰かを憎むという想いすらも阿良々木くんが取り戻してくれた以上は、その想いに対して向かい合わないと、前に進めない、という彼女の在り方が格好イイ。

 これまで積み重ねてきた彼らの関係が、ちゃんと「いま」この瞬間に生きているという描きが、この物語は本当に丁寧ですよね。今回は他にも忍の協力という形で現れていたりと、決して過去を無にしない。安心して、物語を見ていることができる。

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