「これには、これからあなたがやるべきことが入ってる」(マリナ・アスノ)

『機動戦士ガンダムAGE』第一話「救世主ガンダム」のネタバレ感想です。これは、期待。大変面白かったです。で、マリナ母からフリットへ、ちゃんと「継承」できてるの? あえて、マリナ・イスマイールと同じ名前、同じ声優を使っているんだから、ダブルオーからの「継承」も意識してそうだ。


 放送前から、「三世代」「継承」なんてテーマが上げられていたので楽しみにしておりましたが、文句なしに面白かったです。エミリーさん可愛い。ガンダム開発をして、ノーラに住む自分たちの危険性を主張するフリットを、そばでずっと見ていたがゆえに、ただ一人想っているというのが素敵。周りの人がフリットについて行けていないだけに、際立って見えるところ。

 ただ最低三世代はUEとの戦いが続き、フリットは英雄もとい偉人的な立ち位置にある(つまり、今の状況とは真逆)ということが明かされているので、嫌な予感がしないでもない。

 英雄や偉人になるということは、いまと違って、普通の人に認められているという状況なわけで。そして、三世代物語がある以上最初から何もかも問題が解決するわけもなく、周りに認められた分、本当に大切だった人は失ってる、みたいな状況は、いかにもありそうじゃん。アスムの髪の色が金髪なのは遺伝ではなく、親に反発して染めてるでOKなわけだし。

 そんなこんなで、フリットの嫁が誰なのかも、ちゃんと気にしつつ、視聴しようかと思いました(エミリーで決め打ちして視聴したいけど、それで途中でどうにかなったら割と本気で凹みそうなので)。爽やかなOPテーマを背景に、十四歳にして、次々と別の女性の影が見える辺り、フリットさんはガンダム主人公らしいな、と。しかも最初に出てくる人がどうもお母さんっぽくて、笑ってしまった。母親にも振り回されるのか。

 ただ実際、マリナ母が託した「やるべきこと」が、いまフリットが行っているガンダム開発(ひいてはUEとの戦争)で良かったのかというのは、疑問に思ってもいいところだと思うんですね。アスノ家の絵画という形で、ファーストガンダムにリスペクトの念を示しているんだから、直近のダブルオーに対しても、それ相応のものを持っているような気はしますし。

 あえて、生涯武力ではなく、対話に活路を見出そうとしたマリナ・イスマイールと同じ名前、同じ声優を使っている以上は、やっぱりダブルオーからの「継承」も意識しているんじゃないかなぁ、と。最終回とかで、マリナ母の意図にようやく気づいたフリットが、静かに生涯を終えたりしたら、痺れる。

HG 1/144 AGE-1 ガンダムAGE-1 ノーマル (機動戦士ガンダムAGE)
HG 1/144 AGE-1 ガンダムAGE-1 ノーマル (機動戦士ガンダムAGE)
君の中の英雄 Animation Side


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