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『STAR DRIVER 輝きのタクト』第十九話「三人の日曜日」のネタバレ感想です。今回は短めです。
◇
「スガタの真心だよ」(ツナシ・タクト)
これまでワコを守っていた「小刀」が、ワコ自身に渡るということは、一方的に「守られる」(=閉ざされる)立場から抜け出す「きっかけ」でもあったんだろうなぁ。ようやく、彼女にも何かを「選ぶ」立ち位置になったということ。
#封印を解かれたサカナちゃんと同じ土俵に立ったという感じかな?
島に囚われていることはどうしようもないことで、だから外に出たいと口に出すことすら出来ていなかった(実際「選択肢」として存在していなかった=選ぶ選ばない以前の問題)。「タクトとスガタのどっちが好き?」という問題も、自分の意志を置いてけぼりにして、タクトとスガタの決闘の勝敗にてという形になっていて、ワコがどっちかを「選ぶ」という話にはなっていなかった。どれだけマキがどっちなの?と問われても、そりゃあ答えられるはずがない。だって、彼女にはそもそも「選ぶべき選択肢がなかった」のだから。ただワコにとって、目の前にあったのは受け入れるべき何か。
でも、今回マドカに操られていたとはいえ、タクトに対して「拒絶」の意志を示すことが出来たんですよね(おそらく、ワコが何かを「否定」したのって今回が初めてなんじゃないかなーと思います)。マキさんの首筋にあったキスマークと、まったく同じ場所に彼女は傷を付けた。マキさんのそれとはまったく逆の意味で。
僕個人の予測として、タクトではなくスガタだけど、どちらにせよ、ようやくワコ側に選択権が動いたのが良かった。そして、そのタイミングで、
「秘密」(アゲマキ・ワコ)
という言葉が出てくるのが、さすがです。サイバディの存在など、秘密はオープンにしていこうという綺羅星十字団(とくにバニシングエージ)に対して、カナコさんやミドリさん、タクトは秘密は秘密のままで良いんじゃない?と言ってるんですよね。
#ケイトの歌のことも、タクトは「秘密」にしたままですね。
第4話で思わず口に出そうになった本音は、タクトが「秘密」にしてくれた。そこで曖昧になっていたワコの立ち位置を今回明確に打ち出してきたのだと思います。彼女がようやく「選べる」立場になって初めて選んだことは、自分の思い人が誰か「秘密」にすることだった。そして、それは島の外に必ずしも出なくて良い、島の中には中で幸せがあるという立ち位置なんですね。
→気になる。

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コメント
たった一つ手許に残った、親の形見にも等しい品を女の子に贈る……なんかタクトさんからぶっとい「死亡フラグ」を立てられてしまったような(汗)。
スガタの懐剣はタクトが預かっていたんですね。ワコを護る為の剣と、自分の誕生日からの時間を刻んだ大切な時計という、何れも二人がずっと身につけていた品を贈られるというのは、形見のようであり求婚のようでもあり、とても意味深ですね。
ただ、「これからのワコに持っていて欲しい」という言葉を添えて贈られた時計は、自分の代わりに時間を引き継いで生きて欲しいという遺言でもあるようで(汗)。
タクトは、スガタにきちんとワコの手を取らせるように働きかけているようで、タクトとワコが異母兄妹ででもあるなら丸く納まる関係なのですが、さすがに安直過ぎますね(苦笑
二人の巫女は、DTBの契約者のような能力で乗っ取られたスガタとタクトを速攻で退けましたが、ケイトはともかくワコは情のこわい子ですねぇ。
今まで護られるだけであった少女が、図らずも自分と大切な二人の少年を救った展開になりましたが、もしかしてまたそういう場面があるのでしょうか。
懐剣と時計は、これ以降何か重要な働きをする小道具であるのかもしれませんね。
歌手になる夢を諦めきれないケイトは、案外親切心からミズノの封印を解いたのかもしれませんが、ワコは自由になっても島に残る可能性もありますね。どこででも歌は歌えると。
全てを解決して青春を謳歌したタクトが、ハナと爺ちゃんの元に帰っていく、というのもいい終わりかただと思います。
>れおぽんさん
どうも、かもめです。
>たった一つ手許に残った、親の形見にも等しい品を女の子に贈る……なんかタクトさんからぶっとい「死亡フラグ」を立てられてしまったような(汗)。
実は母親は生きている、という展開もあるのかなぁ、と思っていたりします(笑)。お父さんって、そういえば、なんで南十字島に行ったんでしたっけ?
>スガタの懐剣はタクトが預かっていたんですね。ワコを護る為の剣と、自分の誕生日からの時間を刻んだ大切な時計という、何れも二人がずっと身につけていた品を贈られるというのは、形見のようであり求婚のようでもあり、とても意味深ですね。
>ただ、「これからのワコに持っていて欲しい」という言葉を添えて贈られた時計は、自分の代わりに時間を引き継いで生きて欲しいという遺言でもあるようで(汗)。
心のどこかで、タクトはワコが選ぶのはスガタだと感じているのかもしれないですね。スガタに守られていた「過去」を象徴する懐剣と、「ゼロ時間」に捕らえられ、いまは動かない時間がいつかは進み始める「未来」を象徴する時計。いま思うと、作中でもあの時計は一度は止まったましたね。あの四話から二人の時間が動き出した(止まった時計と共に)と考えると、意味深長ですな。
>タクトは、スガタにきちんとワコの手を取らせるように働きかけているようで、タクトとワコが異母兄妹ででもあるなら丸く納まる関係なのですが、さすがに安直過ぎますね(苦笑
なんというか、やっぱり結ばれない方はフラれないといけないんじゃないかなぁ、と思ったりします。西尾維新の『化物語』ではありませんが、そうでないと、時間は進まないだろうな、と。
続きます。
続きです。
>二人の巫女は、DTBの契約者のような能力で乗っ取られたスガタとタクトを速攻で退けましたが、ケイトはともかくワコは情のこわい子ですねぇ。
>今まで護られるだけであった少女が、図らずも自分と大切な二人の少年を救った展開になりましたが、もしかしてまたそういう場面があるのでしょうか。
>懐剣と時計は、これ以降何か重要な働きをする小道具であるのかもしれませんね。
ケイトはそもそも「選べない」子、ワコは「選べる」子ですね。懐剣と時計を託される。それは結局のところ、二人の内どちらを選ぶのかという話で、そうした選択することが出来るのが、ワコという存在で。ケイトはそもそも選ぶことが出来ない。
>歌手になる夢を諦めきれないケイトは、案外親切心からミズノの封印を解いたのかもしれませんが、ワコは自由になっても島に残る可能性もありますね。どこででも歌は歌えると。
今回アバンタイトルで、廊下で一人歌っていたのが象徴的ですね。ミズノが島中を駆け巡るように歌をうたっていて、サカナちゃんはただ一人ヘッドのためだけに歌った。そして、ケイトは校舎の上で(そして、カラオケボックスの中でも)、誰に聞かせるわけでもなく、一人歌っている。では、ワコは? どんな歌をうたうのか。今後の見所なんでしょうね。
>全てを解決して青春を謳歌したタクトが、ハナと爺ちゃんの元に帰っていく、というのもいい終わりかただと思います。
僕もどこかでタクトは島を去る方が格好良いんじゃないかと思ってしまうんですよね。本当にどうなるんでしょうね? 残り数話、本当に楽しみです。