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『INNOCENT VENUS』第一話「奈落」のネタバレ感想です。バンダイチャンネルにて視聴開始。少女と男2人の逃亡劇というところにフェチズムを感じる。
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「本当に怖いやつはわからないんだよ、表からはね」(鶴沢仁)
わかりやすい形での「残虐性」を見せつけたファントムや丈と対比されていそうな部分。こういう描き方をするということは、本当に恐ろしいのはファントムでも丈でもなく、仁ということなんだろうなぁ。
ごらが捕まえたカエルの姿なんかは、沙那の運命を暗示してそうな感じ。逃がしてもらえたはずなのにまだ捕まっていたというところに、ロゴスから逃げ出してきても実はまだ囚われているという、彼女の在りようを重ねているんじゃないかな。ハイパーハリケーンに覆われた地球といい、周りが柵に囲まれたピアノといい、閉塞感を感じさせる箇所が多い。
そんな閉塞感を打ち破ろうとして、それまで周りに気づかれるから弾けなかった鍵盤を叩いたけれど、
「変な音」(登戸沙那)
と、自分の望んだ音は鳴らない。だから、自分も逃げられないと涙が流れるという。僕はあの涙をそういう風に解釈してみましたが、普通に見ていたら間違いなくさっぱりな箇所なので、追々繰り返しの描写なんかであのときの沙那の真意がわかるようになってるのかな。
変な音しか鳴らないピアノや、カエルをあの状況下から逃がしたところで、戦場から無事脱出できるのかどうかわからないという点も含めて、徹底的にこの閉塞感が逃れられないという演出が続いてるんだけど、それならなおのこと、どうやっても囚われているのに、それでも逃げるという彼女たち三人の「旅」がどういう意味を持っているのか、今後が気になります。
コメント
おお、ついにご覧になりましたか!イノヴィ!(と訳すらしいですよ
大西さんが脚本を務めている本作品ですが
放送当時はその出来栄えに驚いていました
基本的に実写で洋画派な自分にアニメという新しい道を与えてくれた作品なので
そのあと、DTBなどを見つけたことを考えると感慨深いです。
名作とは言えませんが、今でもそれなりに好きな作品です。
内容には触れませんが、視聴の際はやはり
サナ中心に見ていくことになるでしょう。
私的にはOPの最初の方が結構気に入っています。
その後の展開を知っていると結構深いような
第2話からはこの閉塞感に似つかわしくない粋な人たちが登場するので
是非ご覧になってください(笑
それでは!
>労馬さん
返信遅くなって、申し訳ないです。
イノセント・ヴィーナス良かったです(←すでに全話見終わった)。さすがは大西信介さんという感じでしたねー。いやぁ、本当に幼女書かせても、ここまでうまい人だと思わなかったです(笑)。
>基本的に実写で洋画派な自分にアニメという新しい道を与えてくれた作品なので
そのあと、DTBなどを見つけたことを考えると感慨深いです。
ああ、いわれてみると仮面とか曰く付きの女のこととかDTBにも通じるところが在りますね。そうか、この作品があったから、DTBで結実したのかー。納得。
>私的にはOPの最初の方が結構気に入っています。
その後の展開を知っていると結構深いような
沙那が翼を持って、一人飛び立っていく辺りでしょうか。ここ、僕はすごく象徴的だなぁ、と思って見ておりましたよ。
>第2話からはこの閉塞感に似つかわしくない粋な人たちが登場するので
>是非ご覧になってください(笑
他のキャラクターも良かったですよー。やはりサブキャラクターが魅力的だといいっすねー。