Angel Beats! 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]「くぐるのよ!」(ゆり)

『Angel Beats!』第二話「Guild」のネタバレ感想です。


「重い、これだけ重かったら、すごい価値があるに違いない」(ゆり)

 なんとなく違和感を感じないこともないゆりの過去ですが、何が悲劇って、命という本来なら何ものとも代え難い、かけがえのないものに「対価」を要求されたことだろうなぁ。命というのは本来重くもなく軽くもなく、尊くもなく卑しいものでもない、文字通り「命」そのもの、ライフイズライフ。それなのに、幼かった頃のゆりは、その「命」を重い重い壺で賄おうとしてしまった。それが悲劇の始まり。

 そしてその重い壺(命の暗喩)を自ら割ってしまったことで、妹や弟たちの命を自分が奪ってしまったと重い責を課してしまった。この経験を経て、彼女にとって「命」はとても重いものとなってしまったんでしょうね。それこそ彼女たちの「命」を背負って、生きなければ行けないほどに。

 でも、幼いゆりが重い壺の重さに耐えきれず、落としてしまったように。人の命までも背負うことはできないというのも、また事実で。命を余りに重く捉えてしまった彼女にとって、この命の価値があまりに軽い(あえて軽く描かれているのだと思う)世界はどう映るのか。少しは、少しは救いなっていればいいなぁ、と思うのですが……



『Angel Beats!』のタイトルについてですが、Angelは子供という意味もあるので、赤ちゃんの鼓動じゃないかという考察に、なるほどと。だけど、Beatsと複数形であるので、これはもしかすると「母子の鼓動」とかなのかなぁ、と(Angelには女性の意味も含まれるようです)。

 母と子の鼓動が重なっている(=Beatしている)のは、やっぱりそういう時しか考えられないし、それだったらもう最終話とか涙なしでは見られない気がするなぁ。

→OPもEDも素晴らしい


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