「ごめんなさい! 私まだ死んでなかったんです!!」(張間美香)『デュラララ!!』第十二話「有無相生」のネタバレ感想です。
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「お前は私の考えていることがわかるのか、かな? うん、わかるよ。君のことが二十年も好きだったんだ。これぐらいのことはわかる」(岸谷新羅)
終わってみれば、結局「秘密」を暴露されるのではなく、ちゃんと話した人たちが報われるという展開に。張間さんも、新羅も、そこは共通していて、もっと言うと、それは第二話の神近さんのエピソード(アニメオリジナルということですが)にも通じるところ。
彼女の物語自体が、他人に父親の不貞を暴かれるところに端を発していて、自分の「現実」を受け入れることで閉じている。
第二話の感想でも書きましたが、これが基本的に本作のスタンスなんだろうな、と。まさに、この言葉が全て。
あの日以来世界が変わって見える。人の数だけの思い、人の数だけの秘密、それが当たり前のことだと「実感」できる。
新羅もセルティも、推測に過ぎないことでおびえていた。首が戻ってしまったらセルティはいなくなる、首が潰されたら、自分はいなくなると。現実を直視するよりも、空想の中に埋没していた。だけど、自分の思いを、秘密を打ち明けることで、「現実」を受け入れて。
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矢霧波江の行方は知らない。だが、どうでもいい。私は私。(セルティ・ストゥルルソン)
死神、優秀な運び屋、正義の味方、首なしライダー、デュラハン。数多の称号を与えられていながらも、自分のアイデンティティを今ひとつ確立できていなかった彼女が、最後にたどり着いたのは、私は私。どれだけ否定し、空想におびえたところで、結局それしかない。
だけど、それを認める。ただそれだけのことがこれほどまでも充実感を与えてくれる。好きな人と一緒にいられる、ただ、それだけで良い。これ私的に、黒の契約者外伝を見てすぐだったので、いやぁ、まったくその通りだと! 良いじゃん、難しいこと考えずに、それだけで。一緒にいたくとも、ただそれだけができない者たちもいるのだから。
僕はもう、圧倒的にセルティと新羅のカップルが好きなんですが(これからもっとコメディタッチになって、セルティが可愛すぎる)、何が良いかというと、どっちも、めちゃくちゃ素直なのが良い。もう全身全霊で、森羅万象津々浦々、視覚聴覚味覚触覚嗅覚、果ては第六感まで総動員して、イチャイチャしている二人が良い。セルティとか、しゃべれないのに、表情もわからないのに、もう本当に可愛いのだ。
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「本当に日常から脱却したければ、常に進化し続けるしかないんだよ」(折原臨也)
一方で、臨也が帝人に諭した、進化し続けるというアプローチは、真逆の考えなわけですね。「現実」を否定して、非日常を模索し続けろと。
だけど、奇しくも彼自身が以前に言っていたことですが、情報屋の彼ですら日々池袋に生まれていく「つながり」には予測を超えたところがあり、飽きさせない。
つながり。
日々新しく生まれていくこれこそが、真に帝人が求めているもので。それは、
あれだけ大胆なことをやったあと、自分には何でもできると思っていた。なのに、少年は微塵も予測していなかった。同じクラスの女子を、遊びに誘うのが、これほど勇気がいることだと――
何とも、勇気のいる、大変なことなんだよなぁ。
→前回第11話「疾風怒濤」の感想へ
→次回第13話「急転直下」の感想へ
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