「僕たちはわかり合うことで……、未来を築くんだ!」(沙慈・クロスロード)

 第二十三話「命の華」ネタバレ感想です。アンドレイの存在意義がわからない(>_<)


「戦いで勝ち取る未来なんて、本当の未来じゃないよ! 僕たちはわかり合うことで……、未来を築くんだ!!」(沙慈・クロスロード)

 ファーストシーズンのやり直し物語としてのセカンドシーズン、ここに極まり! って感じの台詞ですね。深い。これが四十八話分の深み。この「戦いで勝ち取る未来」っていうのが、刹那たちが第一期で勝ち取った世界だったわけですよ。二十五話丸々かけて描いた世界。紛争を止めるために武力を行使した彼らが、たどり着いてしまった、世界のバッドエンド。破壊と再生の内の「破壊」パート。世界は変革され、憎しみは憎しみで返す連鎖を生んだ。

 具体的には、一般人で戦争には無縁だったルイスが、両親をガンダムに殺された復讐心から銃を取る立場に回ってしまった。

 それを第二期第一話で、ロックオンも刹那もこんな世界を望んでいたわけじゃないと否定し、そこから始まったセカンドシーズン。「戦い」ではなく「対話」に活路を見いだして、早二十三話。残すところあと二話で、まさに決着の時です。

 ずっと自分はクジョウに騙されていたと、憎しみを断ち切れないビリー・カタギリと、過去の罪から今度こそみんなの「命」を守りたいスメラギ・李・ノリエガ。

 もはや戦争あるのみ、アリー・アル・サーシェスと、そんな男に兄を殺されたライル・ディランディ。

 世界を俯瞰し、人類を掌握し、「命」を投げ捨てるリボンズ・アルマークと、かつては「命」を何とも思わず俯瞰し、MS限定とはいえ掌握していたティエリア・アーデ。ここは、かなり第一期の「見上げる−見下ろす」に代表される「ミクロ−マクロ」な構図になっていて面白い。天上(リボンズ)のさらにその向こうにあるヴェーダに、ティエリアは届くのか。

 そして、ド本命。
 刹那たちが勝ち取ってしまった未来が生んだ、復讐の連鎖。両親の仇を討ち、復讐を完遂してしまったルイスを止められるのか。行き着くところまで行ってしまった感があるけれど、それを沙慈と刹那は「対話」で止められるのか。

 一部を除いて、銃は手に持っているけれど、「対話」の余地が残されているのが、イイ。何組かは「対話」が成立せず、引き金を引いてしまうんだろうけれど。ライルとサーシェスの所とか、どうやっても「対話」が成り立たないだろうし。もし仮に成り立ったとしても、悪い方向(ライルがサーシェスに与する)しか考えられないからなぁ。



 ラストミッションとはいいつつも、上記の組み合わせで今ひとつ納得できないトコロもあるので、まだシャッフルされるんでしょうね。ライルの最後の壁は、やはり刹那になるのかな。もちろんテーマの「復讐心の超越」もあるんですが、最近の刹那にはニールの面影もあるので、同時に兄貴越えも見せてほしいところ。

 今回の話題に微塵も絡んでこない、アレルヤくんですが……。前々から思っていたんですが、彼の主人格ってハレルヤの方なのかな。ダブルオー空間の中では、素の自分が出ているような気がするんで、割と鉄板予想だと思うんですが。

 そう考えると、ソーマ(マリー)と同じく、役割の脱却から自己の統合(反射と思考の融合)が改めて描かれそうですが……、うーん。



「大好きです……、カティ」(パトリック・コーラサワー)

 こ、これは泣いていいシーンなんだろうか。
 上記の沙慈の台詞が、四十八話分丸々かけて深みを出しているのに対して、コーラサワーはその同じ分だけかけて、絶対の安心感を出している。z絶体絶命の危機からも必ず帰ってくる、そう絶対の信頼。あと二話出てこなかったら、一人泣こうと思います。

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