「人を本気で好きになるのは、命懸けなんだな」(ミハエル・ブラン)

 第20話「ダイアモンド・クレバス」の感想です。ミシェル。・゚・(ノД`)・゚・。


「嘘はつくなよ、シェリル。おまえが歌を捨てられるはずがない。じゃなきゃあ、おまえの歌があんなにたくさんの人間に届くもんかよ」
「歌ってくれ。おまえの歌であいつらを大人しくさせるんだ。この町を守るためだ。みんなのために」(早乙女アルト)


 これはアルトくん、ひどい
 ランカがアルトのために歌っている間に、シェリルとこんな会話が為されていたことにまず驚きますが、さすがにこれはないよなぁ。どこまで鈍感だったら気が済むんだろう、この御仁は(苦笑)。

 シェリルの歌はみんなに届き、ランカの歌はバジュラに届く。確かにそういう側面はあるでしょうが、ランカがここまで上り詰めたのは少なくともそれだけではない。

 なのに、いちばんわかってもらいたかった人に勘違いされているという。これは普通に切ない。ですが、これはこれで一つの報いですよね。ランカちゃんは、自分の本来の意志を封じ込めて、バジュラの意志をも封じちゃっていたわけですから。

 閉じ込められたものから飛び出してくる、閉塞からの脱出(飛翔)が是とされる本作において、やっぱり何かを閉じ込めてしまっていたランカは、認められたものじゃないっていうことでしょうか。逆に今まで閉じ込めていた以上、今後の解きはなってあげる展開が楽しみになってくるわけですが。



「ランカちゃん、あなたが希望の歌姫なら、あたしは絶望の中で歌ってみせる」(シェリル・ノーム)

 確かにグレイスの力もあったでしょうが、ギャラクシーのスラムから飛び出してきたシェリルは、やっぱりすごかった。どん底まで叩き落とされて、それでもそこで歌うという。久しぶりに格好イイシェリルを見られて良かったです。

 でも、このシーン、スポットライトを当てなくて良かったんじゃないかな、と思いました。絶望の中で歌うのに、あんなに光らせなくても良いじゃないか、と。



「俺も、俺も、おまえのこと……、愛してる」(ミハエル・ブラン)

 今まで彼の本音を隠していた眼鏡が外れ、ようやく本当のことが言えたのに、ここでミシェル退場。・゚・(ノД`)・゚・。 エンディング後、遺された眼鏡がまた涙を誘う。あとミシェルが宇宙に閉じ込められるのは、宇宙に投げ出されたランカを船団が閉じる前に助ける第二話を彷彿するなぁ。

前回第19話「トライアングラー」の感想へ
『マクロスフロンティア(マクロスF)』の感想インデックスへ