Chapter7「分史世界破壊命令」クリアまで。今まで何気なく、知らず知らずのうちに破壊してきた分史世界ですが、今回(ビズリーの命令とはいえ)自発的に他の世界、人々を破壊するにあたり、その葛藤やら覚悟が丁寧に描かれていて好感触。ゲームのシナリオを追うという意味では、今作とても安心して見ていられます。汚れ役を買って出るアルヴィンなど、前作の(結果的に)「自分さえよければいい」といわんばかりの姿からの成長がみられて、格好いい。

 本作はルドガーとエルをめぐる物語だと思われるので、ジュードたちはあくまでも「脇役」といった描かれ方ですが、良くも悪くも主人公たちらしくなかったということが、ここにきて彼らをとても生き生きと描いてくれているように思います。このあたりから本格的に始まるキャラクターエピソードも、ある種の「主人公補正」を解かれたジュードたちが、思い通りにならない現実に翻弄されながらも、前向きに自分たちの戦いをしているのが、とてもいい。現在十章までクリアできているので、ル・ロンドでの住民の声が聞けるのですが(ジュード・マティスという名前が世間に知れ渡っていて、名所のようになってる)、その名声とは裏腹にオリジンの開発がうまくいっていないわけで。その世間の期待と自身の現実のはざまで苦悩しながらも、ちゃんと前を向こうとしている姿がカッコイイ。前作ラスト時点では、源霊匣という可能性のみでガイアスの理想を斬ってしまって、「えっ本当にそれでいいの?」という感じの決着だったのですが、ここまでちゃんと書いてくれさえすればあの結末も納得です。本当に前作の「もうちょっと」というところに、ちゃんと手が届いているゲームです。

 そして、ついに、ミラ登場。しばらく見ないうちに、ずいぶんとシスコンになっておりました。いや、まあ前作のミラではなく、分史世界のミラだったのですが。六歳でアルクノアを殲滅した(つまり、シェルが解放されていない)という世界にも関わらず、こちらのミラ様の方がずいぶんと「人間らしい」というのが皮肉というか。正史世界のミラほど強くなかったからこそ、何も考えずに使命に殉ずることができたということなのか。とはいえ、視力を失ったミュゼに苛められ、姉にすがるミラも、作ったスープがうまいといわれても、素直に認めない、ツンデレる分史世界のミラ様も、むしろ、「こーゆーミラが見たかった」自分としては、アリ。普通に女の子してます。可愛い。いや、あざとい。沢城みゆきさんの、かわいい声は反則だ。

 また逃げていたユリウスも、この分史世界であっさり再開。これからどうするんだろう、また逃げるのか、と思ったら、さりげなくルドガーについてきます。こちらもなかなか堂に入ったブラコン。家族という共同体の繋がりが、良くも悪くも薄くなってきた昨今、義妹を登場させて新しい家族観に適応していこうという作品も少なくない中、テイルズは実姉妹、実兄弟で攻めてきます。なんつーか、地味に萌えるな。実妹、実兄アリだアリ。

 タイムファクターであったミュゼを倒した際、この分史世界ごと消し去ってしまうはずのミラまで、正史世界にお持ち帰りしてしまいます。そうした存在のことを、「クルスニクの鍵」と呼び、ビズリーはまさにそうした存在を探していたとのこと。だけれど、本当にその力を持っているのはエルだと思われる中、ルドガーにこそ宿っていると誤認したまま物語は進みます。ここの選択肢、最初はビズリーに気づかれないように「俺の力」の方を選んだのだけれど、どうも自分が思っていた選択肢ではなく、ロードして別の方を選んだら、ユリウスにその事実を隠すように言われます。おおっ、やっぱり「エルという少女は何者なのか」というのが、作品の根幹なのか。丁寧に伏線を張り巡らしている印象があるので、その伏線が綺麗に収束される瞬間がいまから楽しみだ。

→分史世界のフィールドBGMが好き

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