六時間ちょっとで、Capter6「クランスピア社」まで。「骸殻モード」も解放されたので、これで大体システム上の追加要素は一通り出そろったかな、というところ。ミラを除く前作のパーティメンバーも出揃い、チュートリアル的な内容はこれで終了だと思われます。そんなわけで、ファーストインプレッションをば。

 なにはともあれ、今作をプレイして、初めて自分がエクシリアをとても好いていることに気づきました。前作で冒険した町やダンジョンをめぐるだけで、いや、音楽を聴くだけでなんというノスタルジック。前作時点ではなんかいまいちだと思っていたジュードも、今作ではまっとうに成長している感があって、「えっ、あれこいつこんなに格好いいやつだったっけ……?」と戸惑ってしまう始末。まあ、あのぼさぼさヘアが「オシャレしている」らしいというチャットを見たときには、やっぱり何かずれているよジュードと安心した気持ちになりましたが。

 前作中では、ジュードたちが大切な仲間であるというほどに、絆を深めているようには思えませんでしたが、あれから一年、ルドガーの目からとおしてみる彼らは、立派に「世界を救ってしまったパーティ」をしています。今作が兄弟や父娘という血のつながった家族をテーマにしていることを思えば、もしかしたら前作は「疑似家族」的な描きであったのかもしれません。

・ルドガー、強すぎる。

 前作の主人公ジュードもだいぶ優遇されているキャラでしたが、それを上回るほどの強さ、そして、速さ。前作以上に「弱点属性を突く」ということが重要な本作において、ウェポンシフトにて、斬撃、打撃、銃撃を一手に引き受けられる彼は、パーティにはなくてはならない存在。現状ルドガーをパーティから外せない(ロックがかかっている)とはいえ、彼がパーティにいる限りは、個々の武器属性をあまり気にしなくていいので、割と柔軟にパーティが組めたりします。

 また骸殻モードは、ゲージが貯まりやすいうえに、どの技も強力なので、雑魚戦でも重宝します。通常攻撃は使わず、大体斑なんとかを連続で使い、敵が離れたら、絶影で追いかけるというスタンス。ルドガーさん、だいぶしつこいキャラクターになってます。

・クエスト五つ縛り

 クエストは一度に五つしか受けられませんが、今のところ特に困ることはないかなぁ、と。クエストは大別すると、魔物討伐系、アイテム収集系、サブイベント系の三つに分かれると思うんですが、収集系は別に依頼を引き受けなくとも達成できるので(必要なアイテムが揃っていれば、依頼を受けた時点で依頼終了)、基本的には魔物討伐系のクエストを受けて進むことにしてます。そうすると大体が五つにも満たないので。

・パーティ変更は町のみ。

 上に関連して、現状パーティの変更は町のみとなっている件について。前作のような戦闘中の入れ替えができないようになっています(メインチャプター中も何かと理由をつけて、四人以下のパーティになります)。これも発売前には続編なのに前作でつかえた機能が減るなんてと思っていましたが、蓋を開けてみれば、あまり気にならない。クエストの報告でしょっちゅう街へ戻ることになるし、前作である程度使い込んできた彼らをあえて弱体化した状態で使うこともないかな、という気になってくる。そして、何よりも「ルドガーを使いたい!」という気になってくるんですよ。たぶん、この縛りは性能的な問題もたぶんに含まれているとは思いますが、プレイヤーにはルドガーを使用して遊んでほしいというスタッフ側の考えも入っているんじゃないかと。

・ルドガー・ウィル・クルスニクというキャラクターを演じるRPG

「セリフは一切なし」という、テイルズにおいては冒険した主人公となっているルドガー。自己投影して彼の発言を選ぶというよりは、PVやOPをヒントに、「ルドガーという青年ならこう考えるんじゃないか?」という発想で選択肢を選んでいます。実際に遊んだことはないですが、設定したキャラクターを演じるというTRPGのイメージに近いんじゃないかと。完全にレッドドラゴンにおけるTRPGのイメージですけれど。

 OPの兄ユリウスと戦うルドガーの強い意志を秘めたような目、チャットなどみられる戸惑ったような表情。

 前作のジュードが「思想なき優しさ」によっておせっかいを焼いていたのだとすれば、今作のルドガーはもう少し大人の目線から人を見捨てられない、優しい人間なのではないかと。前作においてジュードは「選べない選択肢もある」(精霊と人の共存の道を選んだとしても、ミラとは一緒にいられない)ということを学んだのだとすれば、ルドガーは「選べない選択肢はある」し、自分の選ぶものは決まっている=兄さん──というかおそらく「家族」──のだけれど、その選べなかった方のことも思ってあげられる人なんじゃないかなぁ、と。

 これは分史世界を破壊していくという物語を思えば、とても重要なことなのだと思います。何せこれから彼が出会う世界、人は、すべて選ぶことができないもので、自分たちが決して選ぶことができない選択肢を突きつけられ続けるわけだから。選ぶことはできない。だけれど、その選ぶことができない選択のことを考えなくていいわけではない、という含みがうまいと思います。逆にいえば、そうした思いを馳せることなく、分史世界を破壊するよう指示するビズリーはやはりどこかで敵対する存在なのだろうな、と。


・唐突すぎる始まり

 前作エクシリアの、まさに「ここから冒険が始まる」と言わんばかりに、世界に入り込んでいく感覚とは、真逆の「唐突に始まる」感じが続編らしいと思いました。いや、このプレイヤーを置いてけぼりにした始まり方は、真っ先にFF13を彷彿としましたが。ちゃ、ちゃんと感情移入できる続きになっていてよかった。

 あえて、突然の始まりっぽく演出されているのは、例えば、ルドガーやエルの境遇と重ねているところがあるんだと思います。突然自分たちの日常が破壊されるような感覚。まさに突然の借金地獄。

・どう見ても、ルドガー。

 エルのパパが、どう見てもルドガーとしか思えないし、特に隠している感もないんですが、いったいどういう岐路をたどれば、このルドガーがエルのパパになるのか、私気になります。パラレルワールドものだと思っていたけれど、タイムトラベルものだったのかな。

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