PCゲーム『あやかしびと』のネタバレ感想/プレイ日記です。今回はトーニャ編。つくづく東出祐一郎さんの日常の中の「燃え」が読みたいなー、と(「部活もの」とか書いてないですかね?)。戦闘に入るまでのキャラの絡みが魅力的すぎるんだよなぁ。




 刀子ルートをプレイしていた時に、トーニャルートは人間が敵、薫ルートは人妖(ドミニオン)辺りになるんじゃないか思っていたんですが、やっぱりそういう流れっぽい。

 双七が「妖人」という新たな生き方を選ぶのが最終ルート(すずルートは三人をクリアするまで開かない)と考えるなら、やはり、それまでに、人、妖、人妖として、双七が生きる姿を描くことになるよなぁ。

 あっ、ちなみに明確に双七がそういう生き方を選ぶルートもあれば、敵対する存在から「境界線」を挟んで、自然と「生き方」が決まるルートもあるっぽい(今回がそれ)。ある意味「保留」エンドでもあるので(双七たち最終的な目標は、「神沢市へ帰る」こと)、確かに『あやかしびと』を最初にプレイするならトーニャルートから進めるのが良いでしょうね。

 そうした結果的に「妖」寄りになる物語だけに、今回のルートだと、人間たる「お父様」(とその組織)が最終的な壁になるし、悪鬼の復讐心が薄くなった九鬼先生が、今度は人間として敵対してくる。そして、人妖たるドミニオンとは、まともに戦うことがないと、本当に一貫して描かれているのが良い。

 何より、トーニャとサーシャ(というか、お父様)の勝敗を別ったのは、キキーモラという妖怪に対する理解というのが、もう最高。人間としての技術の果てでもなく、あるいは人妖としての何かでもなく、ただ先祖の「妖」に対する理解(自分に眠るキキーモラとはどういう妖怪なのか、それはすなわち自分とは何者なのかという問いでもある)が為されていたがゆえの勝利。人間が敵である、このルートにおいて、これ以上に納得のいく勝利の理由はないだろうと。

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propeller 燃焼系サウンドトラック
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