「お願い。私を使って」(楪いのり)

『ギルティクラウン』第一話「発生:genesis」第二話「適者:survival of the fittest」のネタバレ感想です。「友達を武器に戦う。それは僕が戴きし、罪の王冠」というキャッチコピーながらも、早速見ず知らずの男から「万華鏡」を取り出す第二話が、もうサイコー。


 今期ではいちばん楽しみに見ていると言っても過言ではないけれど、これが好き! と宣言するのはちょっと憚れるような、そんな作品。これを、自分が中高生の時に見たかった。いま、これが好きです、っていうのは、ちょっと恥ずかしいよ。すごく好きだけど。

 いずみのさんのエントリーにもありますが、この作品で描かれることって、本当にありそうなんですよね。さすがに、テロリストと出会うとか人から武器を取り出すのは難しいとしても、自分がWeb上で憧れていたアーティストに会うなんて、いまだといかにもありそうじゃないですか。

#AKB48なんて、まさに「会いに行けるアイドル」なわけですし(これは、まあ能動的に会いに行かなきゃいけないんで、またちょっと違うかもですが)。

 そんな感じで、集の視点に合わせて、視聴者が物語へ入っていきやすい作品なんじゃないかと思いますね。

ノイタミナ『ギルティクラウン』のハードコアでリアルな中ニ性 - ピアノ・ファイア



 ダリルが重要キャラと見た。

 ころころと態度が変わることを指して、「万華鏡」というヴォイドが取り出せる。異能力バトルものによくある、異能そのものがそのキャラの本質を表してる形だと思うんですが(ストレートにヴォイドは「心」の形みたいに言われてるし)、ダリルのそれは、移り変わってほんものを掴ませない「万華鏡」というところに意味があるような気が。「友達を武器に戦う。それは僕が戴きし、罪の王冠」というコピーを使っているだけに、いちばん友達になれなさそうなダリルとの関係がどうなるのか気になる。

 逆に、いのりから取り出せるのが「剣」だというのは、先に引用した台詞も相俟って、わかりやすいような気がします。ガイが再三「選択」の重要性を語っている中、いのりは「自分は上手くできた?」とガイに評価を託している辺り、ようは「使われる」「選んでもらう」側の存在なんだろう、と。剣はどうあっても、誰かに使われない限りは、意味を持たないものですしね。

 その点で、結局何かを選ぶことができない(葬儀社のオファーに惹かれながらもそちらを選べない)集と重なる部分があるんで、彼女たちが本当の意味で何かを「選ぶ」フェイズが楽しみ。ガイの「選択」に対する言葉にもあるように、何かを選んだら選ばなかった方は捨てなければいけない(彼はどちらかしか選べないという)わけで、そのとき彼らからこぼれ落ちていくものは何だろうか、と。



 あとは、集とガイの関係が面白いなぁ、と思います。
 おそらくガイはヴォイドを取り出さなくとも形がわかる。つまりは、人の心がわかる人物なんだと思うんですが(綾瀬との会話は、彼女が喜ぶ言葉を選んだように思える)、集は集で、ヴォイドを取り出すことでその人の心がわかる。だけど、自分の心は読めないし、取り出せないとか、そういう制約があるんじゃないかと妄想してみたりも。それだったら、お互いの心はお互いにしかわからないというにもできますし、それぞれの心の形が意味を持った脚本が書けそうだなぁ、と。

 何にせよ、彼らは以前から関わりがあるようなので、その辺りの種明かしを期待しつつ、今夜の第三話放送を待ちたいと思います。

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