この人の手を離さない。
 僕の魂ごと離してしまう気がするから。


 PS3版『ICO』のプレイ日記/ネタバレ感想です。最初のセーブポイントまでのファーストインプレッション。ここまでで、もうだいぶ心惹かれるものがある。


 前々からプレイしたいとは思っていたのですが、機会に恵まれず。今回のHD化を機にようやく遊んでみることに。まだ二十分程度、ヨルダを檻から出した辺りなので(それでも、おそらくここまでにゲームで必要なアクションは全て使い切っている)、内容について深く言及できませんが、イイ。

 単純に、「城に囚われた謎の少女の手を引いて、外に脱出する」というコンセプトがもう素敵すぎる。

 折に触れて、僕は「手繋ぎ」が好きなんですよ大好きなんですよ、というか、愛してる(そこまで言ってないか(笑))、といろんな感想で語っていることですが、その先の「手を離さない」という所に焦点が置かれているのが本作『ICO』。

 R1ボタンでヨルダを呼び、手を繋ぐというシステムですが、R1ボタンから手を離せば、ヨルダの手も離してしまうというのが、素晴らしいです。だって、他のゲームだったら、一回押したら手繋ぎ状態、もう一回押せば離すみたいなシステムになりそうじゃないですか。それをちゃんとプレイヤーの体感に合わせたシステムになっていて、何よりも、なんだかわからないけれど、ヨルダの手を離したくない気にさせるんですよ。

 ずっと手を繋いでいたい、そんな気持ちにさせるのです。

 自分が好きだったのは、手を繋ぐことではなく、掴んだ手を離さない、ということだったのか、と。そんな素敵な気づきに満ちた冒頭なのでした。これからの二人っきりの冒険が楽しみで仕方がない。



 ゲーム外のことなら、説明書がまるで絵本のようになっているという所に、驚き、嬉しくなりました。ゲームの説明書なんて読まないよ、という人が多くいるとは思うんですが、これはぜひ説明書の方にも目を通してもらいたいですね。

ICO
ICO
ICO~霧の中の旋律~
ICO~霧の中の旋律~


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