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アニメ『シュタインズ・ゲート』第二十二話「存在了解のメルト-Being Meltdown-」のネタバレ感想です。 紅莉栖。・゚・(ノД`)・゚・。
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「私は死んでない。β世界線の私が死んでいたとしても、いまここにいる私が死ぬ保証はどこにもない。無数の世界線に別の私がいるかもしれません。その石が繋がって、自分という存在があるのかもしれない。それって、素敵だと思わない? あらゆる時、あらゆる場所に自分がいる。誰かを愛する強い気持ちが、なにかを信じる強い感情が、なにかを伝えたいという強い思いが、時を越え、繋がって、今の自分があるのだとしたら、それは素晴らしいことよ」(牧瀬紅莉栖)
えらく非科学的なことを言い出す紅莉栖ですが、それはそれで的を射ているのが素敵。岡部が忘れない限り、私は死なないという論旨なんですけれど、それ以上の「なにか」が宿ってる。
この『シュタインズ・ゲート』で、最も非科学的なものといえば、電話レンジ(仮)、タイムリープマシンの存在ではなく、「リーディング・シュタイナー」だと思っています。科学的に言えば、時間は、過去から現在、未来へと直線的に流れるはず(科学的思考が普及するまでは、時間はサイクルというか周期的なものとして捉えられていたっぽいです)。
だけど、今回紅莉栖が思い出したように、その直線時間の中では決して体験していなかったことも覚えている可能性がある。その力を、作中で「リーディング・シュタイナー」と呼んで、設定化しているわけですが、うーん、ロマンチックでカッコイイ。この科学と浪漫のさじ加減がイイです。
誰もが少なからず持っている力ではあるけれど、岡部だけはどれだけ世界線を移動していても維持できる。分岐系のノベルゲームのプレイヤー視点から連想して出てきた設定だと思うんですが、だからこそ、どれだけ神様に近づいても、ゲームの製作者(世界のルール)は超えられないというのもうまい。
そのルールを超えようとして、さらにもがき続けようとするオカリンを止める紅莉栖が素敵。ゼロ年代の物語は、コードギアスやDEATH NOTEに代表されるような、この世界(のルール、システム)を壊して、造りかえるというものが多かったけれど、シュタインズ・ゲートにはそのルールに対する「真摯さ」、みたいなものが見え隠れしている。
「時間があっという間に流れていく。いまだけはアインシュタインに文句を言いたい気分。ねえ、岡部。時間は人の意識によって、時間って長くなったり、短くなったりする。相対性理論って、とてもロマンチックで、とても切ないものだね」(牧瀬紅莉栖)
ロマンチックすぎて、たまらない、紅莉栖のこの台詞も、そんな相対性理論(世界のルール)を見出したアインシュタインに対し、文句を言いたい気持ちはあるんだけど、とても大切な人と過ごしているから時間が短く感じるという事実に対しては、どこか誇らしげ(だからこそ、切ない)。
そんな世界に対して誠実な二人だからこそ、紅莉栖とまゆり、どちらか一人しか助けられないという現実を前にして、まゆりを選ぶことができた。どちらも取るという逸脱したことを考えるのではなく、ただ一人しか救えないことを受け入れたからこそ、届く未来まで、残すところあと二話。
ああ、もう楽しみで仕方ない!
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Steins;Gate(通常版)
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