WS000582「Letzte Bataillon……ナチだよ、あいつら」(本城恵梨依)

『ディエス・イレ アクタ・エスト・ファーブラ』のネタバレ感想/プレイ日記です。Chapter6「King of Hollow」終了。影ながらも、獣殿(ラインハルト)も登場し、本格的に戦争突入です。



 ドラマCDの方では、これまでの間に、司狼、エリーが何をやっていたのか描かれているのですが、とりあえずそれはまた感想を書くとして。今回の会話から、首狩り魔事件の隠蔽工作などを行っていたこと、彼らは彼らなりに、ナチスの――文字通り――残党である聖槍十三騎士団に関わりがあることとが明かされます。その上で、蓮に接触してきたのは、蓮と連携を取るため、そして、彼らを殺る方法を知るため

 とはいえ、普通の人間が関わることを良しとしない。というか、もっといって、司狼に死んでほしくないので(香純が悲しむ云々いってますが(笑))、蓮は協力を断り、活動位階を見せます。それができない限り、太刀打ちできないと。

 まあ、そんなことで司狼が引き下がるはずもなく、続くヴィルヘルム、櫻井戦に、圧倒的な存在感をもって介入してきます。肉体的には弱い司狼の見せ場と思えば、弱い主人公のそれに拮抗するカタルシスが得られると思っておりましたが、いや、司狼にそんな弱々しい姿は微塵も感じられねえ。むしろ、このメンツではいちばん頭がたけえよ。

「あん? 見て分かるだろ、ただの通りすがりのイケメンだよ」(遊佐司狼)

 チンピラはチンピラ同士(司狼VSヴィルヘルム)、優等生は優等生同士(蓮VS櫻井)の戦闘になだれ込み、どちらの戦いも読み応えありました。

 とくに、基本「おまえが弱く、俺が強い」という啖呵の切り合いになる司狼VSヴィルヘルム戦がよかったかな。司狼は肉体が脆弱な分、頭を要した戦いになるのですが、結局ただのチンピラ同士の喧嘩になるという(笑)。とはいえ、やはり彼我の差は圧倒的。

 カズィクル・ベイ(串刺し公)――ヴラド・ツェペシュという、ドラキュラのモデルの一人――の異名通りに、吸血鬼的な存在であることが明かされ、それがゆえに夜の彼を殺すことは困難。

「ならそりゃ外れだ。夜の俺は死なねえ。
 死なせてくれねんだよ。“こいつら”がな」(ヴィルヘルム・エーレンブルグ)


 だけど、司狼は司狼で、「どんな選択肢を選んでも、早々死なない」なる謎の無敵モードが発動し、ヴィルヘルムと文字通り肉薄。液体窒素をぶちまけます

 一方、蓮と櫻井の方は、櫻井のキャラを立てるものだったという印象。蓮の「正義の味方」発言に激昂したかのような、演技を見せる櫻井ですが、どこまでが本気でどこまで演技だったのか。意外と、女の子らしく秘密主義者です。今の所、(女剣士ということもあるが)彼女がいちばん好み。

「そこは想像に任せるわ。女は秘密が多いのよ」(櫻井螢)

 あと何気に「睨むだけで燃やせる人がいたら」と自分の能力を明かすようなことをいっていたのは、蓮の能力を自分だけが知っている状態だと不公平だと思ったからなのかな。どことなくフェアな戦いを望む、青臭さを感じます。

 あとはあれだ、水面を歩くにはどうすれば良い?と問われたときに、よくいわれる、足が沈む前に次の足を踏み出せばいいじゃないを素でやり出して笑った。こーゆー外連味の出し方が最高。

 途中で、ラインハルトの視線を感じ、櫻井を殺すか、逃げるかで選択。ええ、もちろん、逃げましたとも。櫻井を手を挙げるなんて、俺にはできない。しかし、決死の逃亡も、トリファ神父の掌底で止められます。この作品、インフレ具合が半端ないです。掌底って、ただの突きで止められてますやん。活動位階になれば、レベル3である黒円卓の団員とまともにやれるといわれても、文字通り、櫻井ぐらいしかまともな戦いになりません。

 神父さん、わざわざ出張ってきたのは、テレジアこと娘(っぽい)氷室先輩をどうするのかと問いたいがため。親バカだったのは、演技でもなんでもなかったのか。娘のこと、愛してるの、どうなの、と、この状況では愛してるというほかない。世のお父さんは、自分の娘の婿捜しを世話するなら、相手をここまで追い込むとイイと思います。NOとか言えない。

「問います。今答えなさい。あなたはあのテレジアを、愛しているのかいないのか」(ヴァレリア・トリファ)

#ちなみに、読みは「殺さないのか殺すのか」

 そこで、殺さない、そして、何よりもお前達に負けないと高らかに吠える蓮は、正統に主人公をやってるという感じ。カッコイイ。その心意気や良しと、あのラインハルトも認めるほどです。まあ、認めたのは、心ゆきのみで、実力不足ゆえに、この戦いには静観することを決定しますが。

「黒円卓(わたし)に負けぬと。よくぞ吠えた。その魂、敵に値する」(ラインハルト・トリスタン・オイゲン・ハイドリヒ)

 そこで、司狼に連れられ、仲良く敗走。コンビ「ヴェーアヴォルフ」を結成し、第六章は終了です。

Dies irae ~Acta est Fabula~ 通常版
Dies irae ~Acta est Fabula~ 通常版
『ドラキュラ公』ヴラド・ツェペシュ (叢書 中世異端のコスモロジー)
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