BLOOD-C 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]「なぁんにも騒ぎも起きなかったし」(筒鳥香奈子)

 アニメ『ブラッドC』第二話から第五話までのネタバレ感想です。じわじわ面白くなってきて、小夜の「日常」が、この町にとっての「日常」でもある、とでも言わんばかりの四話ラストが凄まじかったです。


 おそらくは、毎回何気なく描かれている「食事」シーンが、よくも悪くも人が日常的に「喰らう」側(捕食する側)の存在でもあることを示していると思うんですが、それすらも踏まえた上で、小夜の「日常」があの町で淡々と進んでいるっぽいのが、すえ怖ろしい。

 基本的には、「古きもの」との戦闘シーンも、日常シーンもそこまで華やかな絵を描こうという意志がない、むしろ淡々とした絵から漏れ出てくる「狂気」にでも触れてほしい、製作者側はそんなスタンスで作ってそうです。

 で、五話で、過去の記録を見ていた小夜が「なにか違う」と違和感を抱いたのは、筒鳥先生が言っていたような「人が虐げられて」、何かを決意したのではなく、むしろ虐げられていた「古きもの」からの懇願を人が受け入れたのが真相(あの絵も、人が「古きもの」に襲いかかっているように見えるし、小夜が思い出そうとしている記憶は、古きものを斬っているところ)とかではないかな、と。人間の要求を飲む代わりに、「古きもの」を殺さないというような約定を契った、なんて予想してみる。そもそも論として、あの手の「昔話」が、事実を描写しているわけもないですからね。

#四話で喰われた人たちが、「話が違う」と言っていたので、この町にとって、「必要でない」人、邪魔者を排除してもらうために、「古きもの」を生かしているとか。「上のものが下のものを支配する」という古きものの言葉がストレートに、このとき喰われた人たちが誰かの支配下にあったこと(人の中にも、捕食関係が潜んでいる)。それが理由で喰われたことを示唆しているのではないかな、と。

 なんにせよ、何かしらの「約定」があって、この町の「日常」が成立している中、「古きもの」からなにかを守ろうする小夜なわけですが、四話のように守れなかったにも関わらず、日常が当たり前のように続いている――そもそも捕食し、捕食されるのがこの町の日常とでも言わんばかり――のが、怖ろしいです。

BLOOD-C 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]
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純潔パラドックス
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