「僕は無理です ランキング2位なんで」(バーナビー・ブルックス・Jr)

 桂正和の読み切り『タイガー&バニー』のネタバレ感想です。ジャンプ(系列)だからか、カリーナちゃんが、一人「かめはめ波」撃ってます。


 まさかキャラクターデザインの桂正和さん自らコミカライズを担当されるとは! ダーカーで岩原裕二さんが『漆黒の花』を描かれたときのような、感慨深さがありますね。

 時系列的には、ルナティック登場からクリームが行動を開始するまでというところでしょうか。虎徹さんの株が上がりまくって天井知らずな現状を思うと、これぐらいの時の方が、虎徹さんがいじられていて、良いな。虎徹はいじられて、ナンボです。

 ルナティック登場によるヒーローの支持率低下を、ヒーロー全員による登場ポーズで、挽回しようというアニエスさんの発想が面白いです。それは、もう「戦隊もの」のノリ。前々から思っておりましたが、ジェイク戦での盛り上げ方を思うと、この人、ぼくらと似たような趣味をしてそうです。シュテルンビルドにジャンプがあったら、アニエスさん、きっと読んでるよ。



「サラリーマンヒーロー」の物語は、ジェイクを倒したところで一度終わっていると思っているので、今となっては、この1クール目のノリは懐かしさすら感じますね。

#第2クールでは、ヒーローには「本当に特別な力が必要なのか?」という部分が、虎徹の能力衰退、NEXTと互角に戦えるサイボーグ(アンドロイドと称されていたかも)の存在などを軸に描かれていると思います。

 実は、彼らヒーローの「仲の良さ」は、第1クールの方が好きだったりする人なので、その雰囲気を堪能させていただきました。



「どうして いつもアナタはそうやってヘンにカッコをつけるんですか?」(バーナビー・ブルックス・Jr)

 これ以降の展開に悶えまくってしまった。

 冒頭で携帯を見ているバニーが描かれてますが、虎徹が何故遅れたのかという理由を既に彼は知っているわけですね。その上で、「飲み過ぎて遅刻」とカッコをつける虎徹に対して、小言をいうわけですが、虎徹はそれに気づかず、とんちんかんな答えを返してしまう。

 そして、虎徹のことを分かっているということをわかってもらいたいのに、虎徹は気づかないと。そして、バニーちゃんは、イライラ→不真面目発言で爆発。第1クールの、わかってほしいのにわかってもらえない、信じたいのに信じさせてくれないバニーの、一人相撲が実に可愛らしいです。そんで、ラストは自分だけ虎徹の真実を知っているから、微笑んじゃうんだよなー。どんだけ乙女なのかと。

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