「C」第1巻 <Blu-ray> 【初回限定生産版】「その紙に、価値を与えているのは、信用」(ジェニファー・サトウ)

 関西で一週遅れて放送している『[C] THE MONEY OF SOUL AND POSSIBILITY CONTROL』第八話「confidence(信用)」のネタバレ感想です。お金で未来は取り戻せない。


「わたしにとっては簡単なことだ。未来と金、どっちが信用できるか、だよ」(竹田崎)

 いやー、今回はもう最高に面白かった。べた褒めしたいです。

 今回公麿が江原先生の未来を取り戻そうと、江原先生が得た元金の百倍を払うと申し出ます。でも、その要求に対する真坂木の答えは「No」。そんなシステムはないので、無理、とそげない反応です。

 僕はミダス銀行を、『鋼の錬金術師』の「真理の扉」のようなものだと思っているんですが、だからこそ、これは非常に納得してしまう展開ですね。エドがアルのために肉体を捨てたのが否定されたように、本作で未来を取り戻すために必要なものは金ではない、という描き。

「買い戻せ、未来」というのが公式HPで掲載されている本作のキャッチコピーなんですが、今回明確に「お金で未来を買い戻すことができない」というのが描かれます。もちろん現実的な話で言えば、多くのものはお金で買えると思いますが(それがゆえに、それ以外に価値が宿る)、本作ではおそらくこれで正解。

 もしここで公麿の要求通り、江原先生の未来を返してくれるなら、「未来は金で買える」ということになってしまいし、ミダス銀行にとって、お金よりも「未来」の方に価値があるからこそ、それを「担保」としてお金を貸しているわけです。もし、ミダス銀行が人間の未来に価値を感じていないならば、担保になりようがない。

 ここが実に皮肉めいていて、竹田崎が今回語っているように、多くの人にとってはお金と未来どちらが信用できるのかというと、「お金」なんですよね。

 未来に価値を抱くミダス銀行。
 お金に価値を置く人間。

 だからこそ、違うものに価値を抱くことができるからこそ、金銭のやり取りができるんですよね。そのような流れで見てみると、公麿は江原先生の未来を取り戻すために、お金ではなく、江原先生のアセットを差し出す必要があったと僕は思います。

 担保として預けているはずの「未来」。「失われた未来」の象徴たるアセット。破産して初めて未来を失うことを思えば(子どものようなアセットだった江原先生は子どもを失った)、おそらくアセットこそが鍵なんですよね。ハガレンでいうところの錬成能力

#逆にいえば、三國の妹が未だに眠り続けていられるのは、ミダス銀行が担保として預かっているから、という見方ができる。

 だから、ミクロな視点では、エドが最後にアレを対価として差し出したように、公麿も真朱を差し出して、その未来へ自分の足で歩いていく、そんな展開になるのでは? と思ったりしています。

 そして、マクロな視点では、未来よりもお金の方に信用を置いている人間たちに、どうやって未来を信用させるのか、今後の見所だと思います。

 ちなみにエンディングの「AorBじゃないや」という歌詞ではありませんが、いまか未来かという問題については、まあどっちも取るという選択にならざるを得ないだろうな、と。結局二人は同じことをいっているわけなので。

「いまがなくなったら、未来はなくなる」(三國壮一郎)
「未来のために、いまがあるんだろ!」(余賀公麿)


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