TIGER&BUNNY(タイガー&バニー) 3 (初回限定版) [Blu-ray]「ニヤけてなんていません」(バーナビー・ブルックスJr.)

『タイガー&バニー』第五話「Go for broke!(当たって砕けろ!)」のネタバレ感想です。バニーちゃんと窃盗団の坊ちゃんが対比されて、描かれていた回ですね。


「絶対に、これがほしい。よぉーし、次はこれを盗むぞぉ!」(ダイヤモンド坊ちゃん)

 バーナビーのハッピーバースデイエピソード。「どうせ最後にデレるんでしょ?」ともはやお決まりの路線になりつつありますが、今回もまた虎兎コンビの仲良しっぷりがたまりませんでしたね。面白い。

「俺がプレゼント」とか、いい年こいたオッサンがやってはいけない事を、最後には本当にしてしまう辺りまさにヒーローという感じでした(笑)。

 何もかも持っていて、ほしいものはすべてほしいと言える窃盗団の坊ちゃんと、家族もいない、部屋も殺風景、そして、ほしいものがない(あっても言葉にできない)バーナビーとが、対比されて描かれていた今回。そして、そのカウンターとして描かれていたのが、虎徹で笑った。僕には何もないけれど、「俺がプレゼント」とか言ってくれる陽気な相棒がいるんだ! と救われてるんだか救われてないんだか、よくわからないことになっています。

 まっ、もちろん彼にとっては「救い」になっているんでしょう。面白いのは、虎徹の「おせっかい」にも当然ながら強烈な動機がないこと。前回のブルーローズのエピソードでもそうでしたが、この作品、動機をあまり重要視していない(今の所ヒーローをすることに、強烈な動機があるのは、バーナビーだけという描き方)。

「困ってるみんなを助けたい。動機なんてそんなもんじゃない」(ブルーローズ)

 前回の、ブルーローズの台詞なんて顕著なんですが、これようは、ヒーローにそこまで「強烈な動機」を求めないということなんですよ。困っている人がいたら、助けたい、ただそれだけの「小さな優しさ」さえあれば、ヒーローをやってもいい、ということ。動機なんて、「そんなもん」なんですよ。

#だから、後々ウロボロスとの件で、虎徹には(ウロボロスと関わる)「動機がない」という風な描かれ方をすると思うんだけど、「動機なんてそんなもん」で乗り切るような気もしています。

 所謂「契約もの」として見ていたので、どこで虎徹の動機と手段がドッキングするのかなぁ、と思っていたけれど、意外とこのまま行くのかな、とも。「二人で一人の探偵」ならぬ「二人で一人のヒーロー」で、虎徹とバーナビーがそれぞれ欠いているものを補い合うという王道な展開を考えてもいましたが、「似たもの同士」が強調されているだけあって、違う着地にもなりそうなんですよね。今後の展開がますます楽しみになってきましたよ。

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