STAR DRIVER<スタードライバー> 輝きのタクト2 【完全生産限定版】 [Blu-ray]「秘密」(アゲマキ・ワコ)

『STAR DRIVER 輝きのタクト』第十九話「三人の日曜日」のネタバレ感想です。今回は短めです。


「スガタの真心だよ」(ツナシ・タクト)

 これまでワコを守っていた「小刀」が、ワコ自身に渡るということは、一方的に「守られる」(=閉ざされる)立場から抜け出す「きっかけ」でもあったんだろうなぁ。ようやく、彼女にも何かを「選ぶ」立ち位置になったということ。

#封印を解かれたサカナちゃんと同じ土俵に立ったという感じかな?

 島に囚われていることはどうしようもないことで、だから外に出たいと口に出すことすら出来ていなかった(実際「選択肢」として存在していなかった=選ぶ選ばない以前の問題)。「タクトとスガタのどっちが好き?」という問題も、自分の意志を置いてけぼりにして、タクトとスガタの決闘の勝敗にてという形になっていて、ワコがどっちかを「選ぶ」という話にはなっていなかった。どれだけマキがどっちなの?と問われても、そりゃあ答えられるはずがない。だって、彼女にはそもそも「選ぶべき選択肢がなかった」のだから。ただワコにとって、目の前にあったのは受け入れるべき何か。

 でも、今回マドカに操られていたとはいえ、タクトに対して「拒絶」の意志を示すことが出来たんですよね(おそらく、ワコが何かを「否定」したのって今回が初めてなんじゃないかなーと思います)。マキさんの首筋にあったキスマークと、まったく同じ場所に彼女は傷を付けた。マキさんのそれとはまったく逆の意味で。

 僕個人の予測として、タクトではなくスガタだけど、どちらにせよ、ようやくワコ側に選択権が動いたのが良かった。そして、そのタイミングで、

「秘密」(アゲマキ・ワコ)

 という言葉が出てくるのが、さすがです。サイバディの存在など、秘密はオープンにしていこうという綺羅星十字団(とくにバニシングエージ)に対して、カナコさんやミドリさん、タクトは秘密は秘密のままで良いんじゃない?と言ってるんですよね。

#ケイトの歌のことも、タクトは「秘密」にしたままですね。

 第4話で思わず口に出そうになった本音は、タクトが「秘密」にしてくれた。そこで曖昧になっていたワコの立ち位置を今回明確に打ち出してきたのだと思います。彼女がようやく「選べる」立場になって初めて選んだことは、自分の思い人が誰か「秘密」にすることだった。そして、それは島の外に必ずしも出なくて良い、島の中には中で幸せがあるという立ち位置なんですね。

→気になる。

STAR DRIVER 輝きのタクト 銀河美少年伝説 特典 南十字学園スペシャルディスク付き
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