ゲームは今年そこまでプレイすることが出来なかったので(他の部門と同じようにベスト5だと遊んだタイトルすべて書く勢いになってしまう(笑))、そんな中でも特別良かったタイトル三つを選ばせていただきました。


■第1位 空の軌跡FC・SC/日本ファルコム/PC

英雄伝説 空の軌跡セット

 感想も書いてないのに、いきなりトップを取っちゃったよ! 続編の『零の軌跡』も良かったですが、やはりこれ。JRPGは「いま、ここ」にはない理想世界を目指すラスボスに、「いま、ここ」にある現実を突きつける主人公たちという構図がよく描かれるんですが、本作はそれをどこまでも意識した形で作られておりました。

 そうしたJRPGとは? という問いに答えつつも、物語はどこまでも素敵なジュブナイルストーリー。なるべくなら若いうちに一度は遊んで、一回り年を取ってから遊んでほしい。エステルやヨシュアといった少年少女たちへ一度感情移入してもらって、再プレイ時には彼らを支える「大人たち」の姿に胸を打たれてほしい。僕はちょうど年齢的にはその中間ぐらいだったので、どちらにも適度に感情移入しながら、楽しむことが出来て良かった。

 そして、そんなストーリーを支える音楽とグラフィック。特に作り込まれた2Dグラフィックはぜひ大画面で堪能していただきたい。そういう意味では、僕はPSPではなく、PCをオススメします。拘りさえすれば、音楽も良いスピーカーで聴けますしね。

 僕自身も最近痛感していることだけど、確かに時間がなくてなかなか大作ゲームをプレイすることができない。そうした状況下ではPSPなどいつでもどこでも遊べるハードを使うことになるんですが、やっぱりたまにはがっしりと腰を据えて大作ゲームを遊びたい。そうした欲求に応えるタイトルです。

 僕はFC・SCをクリアするまでに二ヶ月近くかかりましたが、その間とても幸せだった。自分にとって大切なタイトルをじっくりと時間をかけて遊ぶというスタイルに、これから変えていきたいという契機になったタイトルです。間違いなく、ここ数年来で一番面白かったRPGです。

■第2位 WHITE ALBUM2 -introductory chapter- /Leaf/PC

WHITE ALBUM2 -introductory chapter- 初回限定版 (予約キャンペーン特典「オリジナルフィギュア」付き)

 本作は所謂「序章」扱い。「本編」の『Closed Chapter』は未だ販売未定の状況です。なので、本格的な語りは本編発売後にでも。とか言いながら、プレイ日記の方に書き殴っておりますが(笑)

 この作品についてはまだまだ語ることが残っていて(小説とかドラマCDとか)、それらを語りたい!という意味で、だいぶ上位にランクインさせました。単純に本作だけでも非常に面白い試みを行っているわけですが、そこはやはり「本編」を待った上で、それからもっと熱く! 多くを!! 語りたい!!!

■第3位 FOLKS SOUL/リパブリック/PS3

FolksSoul -失われた伝承-

 これはもう雰囲気と最初の設定が、自分好みでたまりませんでした。ラストのオチもしっかりついていて、ぜひぜひ遊んでほしいタイトル。ある意味『空の軌跡』は少年少女たちと社会人の方にオススメするタイトルならば、これは大学生ぐらいで衒学に被れている時に遊ぶと面白いんじゃなかろうかと思います。

 死者に会える村で起こった殺人事件。その真相を得るために、異界にいる死者に会いに行くというファンタジックな設定。その異界は人の「死」に対するイメージから生まれている。設定が良くできていて、いろんな民間伝承を扱っているそうなので、思わず妖精に関する著作を買って案の定積んだのは、今となっては良い思い出(いや、今度ちゃんと読もう)。