STAR DRIVER<スタードライバー>輝きのタクト 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]「やつらのサイバディは、すべて僕が破壊する」(ツナシ・タクト)

『STAR DRIVER 輝きのタクト』第四話「ワコの歌声」のネタバレ感想です。ああ、もうこの二重性の描写がたまらん。


「ゼロ時間」という閉鎖空間で生まれた、タクトとワコの「秘密」。これ、ぱっと見だと、お互いに思い出を話したことが「秘密」になりそうだけど、これ二重に「秘密」を共有しているのかも? もしかして今までの回も二重表現されているのか!? 今度確認してみよう。

 それに付随して必ずしも閉鎖空間(秘密や仮面と同義)がダメという話でもなさそうなのが確信できて、これからの展開がますます楽しみに。ワコを強制的に閉じ込める「ゼロ時間」なんかもそうで、巫女の使命によって「島」に縛られているのと同様に、ネガティブに描かれるのかと思いきや、

「たまには、こんなシチュエーションもありなのかな。二人きりだからこそ、聞ける話もある。ここの奥の方に仕舞った思い出とかね」(ツナシ・タクト)

「ゼロ時間」に閉じ込められたからこそ、生まれる絆もあると。閉鎖空間にも、閉ざされることにも意味がある。前回のエピソードでも、ゼロ時間の戦いを経て、ワコがルリへのメール内容を変えるというポジティブな変化(本音を言うようになる)が見られたので、狙ってやってるんだろうなぁ。

 もっというと、

「巫女のサイバディとアプリポワゼした日の夜、泣くだけ泣いて。でも、夜中にお腹が空いて、食べたご飯が美味しかったとき、思ったの。世界はわたしを苦しめるためだけにあるんじゃないって」(アゲマキ・ワコ)

 と、夢への道が閉ざされ、島へ閉じ込められた瞬間に感じた気持ちも、

「この傷がつくまでの僕は、もっと閉じていたと思う」(ツナシ・タクト)
「でも、その頃のタクト君がいるから、いまの元気なタクト君がいるんだよね」(アゲマキ・ワコ)

 というやり取りからも、ワコが必ずしも閉じ込められることを苦にしているわけではないことが見えて、すごく良い。うーん、めっちゃ前向きで可愛いッス。

 ちょっと前にSutnihaさんがつぶやいていた

「ゼロ時間に閉じ込められる巫女」と「島に閉じ込められるワコ」が対応しているだけでなく、その「閉じ込められる」ことに、良いことも悪いこともあるという両義性を感じられるキャラクターなんですよね、ワコは。そして、それはタクトも同じ。



 ゼロ時間の壁を破って現れるという規格外の登場を見せるタウバーンと対応するように、南十字島の外から泳いでやってきたタクト。仮面を壊すことに代表されるように、オープンにすることを是とするキャラと思いきや、

「もしかしたら、この世界を作りだした願望って……」(アゲマキ・ワコ)

 という台詞に、

「君と二人のこの世界は、僕の願望だったのかな?」(ツナシ・タクト)

 と、タクトが「本音」を被せて(いろんな意味で「嘘」ではない)、「秘密」にしちゃうんですよね。ここ、ワコが自分の本音に気づいて、それを言葉にしようとするところなんだけど、タクトはそこに「待った」をかける。ここ、ものすごく好きで、一気にこの作品が好きになりましたよ。こういうシーンが描かれる作品は、個人的にすごくじーんと来る。

 あの世界が生まれた理由っていうのは、多分ワコが歌手になるという夢を諦める前に戻りたかった、つまり彼女が今でも夢を諦めきれずにいるからなんだと思うんですが、そこはそれ。何でもオープンにすれば良いというわけでもない。というか、閉じていた「昔の自分」をワコが肯定してくれたのとは対称的に、今度は本音を口にすることは否定するタクト。

 これはなぜだろうって考えるとまだわからないので(もやもやしたのはあるけれど、多分はっきりとわかるのはものすごくクライマックスの時!)、ここはとりあえずワコと同じように両義性を持っているキャラだとしておきましょう。

 そんな彼だからこそ、オープンにすることが是となることも非となることも知っている彼だからこそ、最後に

「やつらのサイバディは、すべて僕が破壊する」(ツナシ・タクト)

 彼の夢を言葉にするところが格好良いんですよね。是となるか非となるかはまだわからないけれど、歌手になるというワコの夢のためにも、何としてでも外に出してやるんだという覚悟の言葉。一人称が「僕」だっけ?と疑問に思ったのですが、そうしたアンバランスさも含めて、非常に格好良いキャラになってますね〜。



 「閉じ込められる」ワコに、「打ち破る」タクト。
 となると、どこかに「閉じ込める」やつがいるんだろうなぁ、と考えたくなるんですが、それがシンドウ・スガタかなぁ、と思ったりしてます。スタドラは、タクト、ワコ、スガタの三人の物語だと思っているので、そういう構図だとぴたりとハマるかなぁ、と。

 ゼロ時間に巫女たちを閉じ込めているのは王のサイバディであり、だからこそ、ワコを島から出せるはずなのに出せない(ワコに止められている)、結果閉じ込めていると。妄想なんですけどね(笑)。

 ワコもタクトもそれぞれに両義性を持っているキャラクターだったので、本当にそのような構図があるなら、スガタもまた両義性を持っている。つまりは、閉じ込めることにも意味があるという描かれ方をするんじゃないかと思います。もうちょい、スガタの方にフォーカスが寄るのが、今から楽しみですねー。

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