喰霊-零- Blu-ray Disk BOX (初回限定生産)「強くなれ」(土宮雅楽)

 BS11で再放送されている『喰霊-零-』ディレクターズ版第四話「務大儀(つとめのたいぎ)」と。OP、いい感じですねー。柵と踏切、そして、鎖が象徴的に扱われているのも納得。


「私も霊獣が使えたらなぁ」(土宮神楽)
「えっ?」(諫山黄泉)


 土宮という退魔師の家系に生まれた。喰霊白叡を受け継ぐ。その言葉の本当の意味をまだちゃんと掴めていない神楽。これは原作の『喰霊』序盤で必要以上に自覚している彼女とは正反対なので、これからそれを自覚していく様が楽しみでもあり怖くもあるなぁ。

 そんな中、じわじわと来るのが、父雅楽の言葉。

「強くなれ」(土宮雅楽)

 と。多くは語らず、その一言だけを神楽に伝え続ける男の、一人の「父」の姿をとくとご覧あれ! これ多分雅楽は深く神楽のことを愛しているし、本当はもっと優しくしてあげたいと思っていると思うんですよ。

 でも、できない。

 なぜなら、そうした「優しさ」を彼女に見せてしまったら、その「甘さ」が命取りになってしまうから。今回自分の知っている人(それもたった一度会っただけの人)が悪霊になってしまった、ただそれだけのことで神楽は剣を抜くことができなかった。そんな優しい娘を愛しているからこそ、死んでほしくないからこそ言い続ける。

「強くなれ」

 と。そもそも、その時代その時代の最強の敵と戦い続けることを宿命づけられた喰霊白叡の継承者が、こんなところで雑魚狩りをするはずない。だから、あれはきっと娘が心配でやってきたんですよ(笑)。それぐらい娘を愛している。だけど、それと同じぐらい強い思いで、退魔師としての使命を果たすつもりでもいる。

 その一方で、自分の代ですべてを終わらせることができない(まあ、終わり自体ないのかもしれないけれど)ということも自覚しているんだと思います。いずれ間違いなく、喰霊白叡は神楽に継承される。そのとき娘が対峙するのは、その時代「最凶の敵」。白叡自体にも魂を喰われ寿命は縮み、戦う相手もそうであっては、弱くては生き残れない。少しでも長く生きていてほしいから、心を鬼にして言うのは、

「強くなれ」

 という不器用な父の言葉。だけど、退魔師という家系(家柄)に生まれた者たちにとって、それ自体が「絆」に他ならないからこそ、繰り返し繰り返し言い続けるわけで。そこにあるのは、娘の今後が心配でしょうがない(笑)、一人の父親の姿ですよ。

→いよいよ、原作が完結!

喰霊 (12)

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