シュタインズ・ゲート 1巻 (MFコミックス アライブシリーズ) まるで… 俺だけが別世界に迷い込んだみたいだ…(岡部倫太郎)

 さらちよみさんの漫画版『シュタインズ・ゲート』第一巻のネタバレ感想です。原作ゲームは未プレイで、公式HPをぱらぱら眺めた程度の情報量で読み始めました。


 おー、これは面白そうな導入部。殺される直前に牧瀬紅莉栖が出会った、鳳凰院凶真こと「オカリン」がキーになってそうだな。タイムトラベルものとして整合性を気にするなら、やっぱり焦点は第一話になるだろうし。

 今の段階で想像するなら、紅莉栖と出会ったオカリンが、

 すごく悲しそうな顔で、辛そうでした(牧瀬紅莉栖)

 と言われるような顔していた「理由」が最後にわかるという形になっているんじゃないかなぁ、と思ったりします。さらに妄想してみるならば、紅莉栖が殺されるのは回避できない確定事項の一つなのではないかと。というか、オカリンが特殊な立場(歴史が変わったと観測できる、いわばギャルゲーの「プレイヤー」ポジション)にいるというだけで、実際その世界にいる人たちからすれば、歴史は変わっていない。すなわち、歴史は変えられないという事実を受け入れる、そういうお話になっているのかな、と。だから、上述したオカリンが「すごく悲しそうな顔」をしているのは、紅莉栖がこの後死ぬことはわかっているけれどそれを伝えられない辛さ(伝えたところで変わらない辛さ)を噛みしめている時なのかなぁ、とか妄想しております。

 これだと紅莉栖が凄まじい勢いで可愛らしく描かれているのが納得できるんですね。原作のhukeさんの絵と比べて、さらちよみさんのは女の子が丸い。つーか、ちょっとデフォルメがかった紅莉栖さんが凄まじく可愛いです。僕の中ですでに漫画版『シュタインズ・ゲート』は紅莉栖漫画になってる(笑)。そんな彼女が救えないとなると、その落差が凄まじいカタストロフィになって、切ないやもしれん(「泣きゲー」とも言われているので)。

 だけど、『Ever17』を超えたとか言われているのを思うと、後味が悪いから、やっぱり違うかな、とも(笑)。それ以上のものを見せつけてくれそうなので、続きが楽しみ。楽しみすぎて、これはもうXbox360版かPC版か買っちゃいそうだなー。



 ピコ気になるポイント。

・ジョン・タイターに関わるオカリンと周りの人との記憶の齟齬について。十年前の2000年に「ブログ」にも腐るほど記事があったというのはなんとなくおかしいような気がする。この時期にそれほど「ブログ」って普及してたっけ?

・ルカ子がマジで女の子になってたのは何なんだろう? 因果律がめちゃくちゃっぽいので、これがびしっと最後にまとまったらそれだけで凄まじいカタルシスが得られそう。

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STEINS;GATE
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