デュラララ!! 4 【完全生産限定版】 [DVD]「この世で本当の非日常って、何だと思いますか?」(園原杏里)

 アニメ『デュラララ!!』第十七話「有為転変」のネタバレ感想です。


 今回の見所ベスト3は以下。

■第3位 三つ巴突入

 ダラーズ=帝人、罪歌=杏里、黄巾賊=正臣と、三つ巴の構図が明確に描かれた今回のエピソード。原作読んでいる時は、正臣が黄巾賊の将軍だと気づかなかったので驚いたなぁ。アニメ版だと宮野真守さんの熱演なんかに目が行くところ。

 帝人、杏里、正臣のそれぞれがそれぞれの「日常」を守るべく、行動を開始するんだけれど、それがどこまでも皮肉めいている。この「日常」というのも、それぞれのそれに過ぎないっていうのが現状かなー。自分だけが「秘密」を持っているような気がしている三人なんで、守りたい「日常」が自分のものでしかないという。穿った見方をすれば、それぞれが秘密を持っていない日常っていうのは、非日常に他ならないと思うんですが。

 で、言葉ではずっと非日常を求める帝人でさえ、本質的には自分の「日常」(本当の意味での)を守りたいと思ってしまっていることを認めちゃったんですよねー(必要があったとはいえ、セルティを杏里さんから引き離そうと非日常の人と言っちゃった=彼女は自分とは違う世界の存在だと認めたわけで)。

■第2位 静雄無双

 人がゴミのようだ、もとい棒きれのように飛んでいく。ここまでぐいぐい動いて格好良い静雄を見てしまうと、やっぱり彼と互角に戦える人物が現れないのは残念だなぁ。第二期プリーズ!

 アニメの方だと早めに静雄回をやってしまっているので、罪歌編が彼の物語でもあるっていうのが伝わりにくいような気もするんですが、これまで抗いきれなかった「破壊衝動」を食い止めた辺りがやっぱり良い。静雄の「破壊衝動」って、何気に罪歌の愛情垂れ流しの呪詛と同じ扱いだよなー。杏里はそれを他人事のように捉えることで自在に扱えるようになっているのに対して、静雄はその力の最前線現場で力尽くで抑えつけている辺りは、対比になっていたりするんだろうな、と思ったり。

■第1話 本当の“日常”

 杏里曰く、本当の非日常とは、

「何も起こらないこと。毎日毎日同じことの繰り返しで、何も起きない。何も変わらない。それが本当の――」(園原杏里)

 とのことですが、であれば本当の「日常」とは何なんだろうなぁ。彼女が帰ったと思った「日常」はそれまでとは大きく様変わりしてしまっているし。

 その辺りは、第二話で描かれた神近莉緒さんのエピソードがアンサーになっていると思われるので、楽しみ。原作でも「おおっ!」と思ったところなんですが、アニメ版ならではのアレンジも加えていきそうなので。このスタッフ、本当に原作の良いところを引き出した上で、プラスアルファを加えてくれるから侮れない。

→疾走感のあるOP、気に入ってます。

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