デュラララ!!2 【完全生産限定版】 [DVD]「ふっきれた!」(セルティ・ストゥルルソン)

『デュラララ!!』第十一話「疾風怒濤」のネタバレ感想です。先週の放送を見て、ついつい原作を一気読みしてしまって、ちょっと後悔しているところですが(笑)、久々感想です。


「私は今ここに生まれた! 私の存在をこの街に刻みつけるために!!」(セルティ・ストゥルルソン)

 奇しくもダラーズの初集会(本当の意味での「初」お目見え)と重なって、描かれたのが、このデュラハンの降臨だったわけですが、これには多分重要な意味があるんだろうな、と。

 ビルの屋上から地上へと降りた、首なしライダーことセルティ・ストゥルルソン。
 そして、それとは対照的に、ダラーズのトップに躍り出ようとした帝人。

 よく語られるセルティとダラーズの類似性に、どちらにも首がない事(ダラーズにはトップ=頭がいない)が挙げられますが、そこからもわかるようにこの『デュラララ!!』という物語は「首」を巡るお話なんですね。

 セルティは二十年余りも自分の首を探し続けた。だけど、ようやく見つけた首には自分とは違う身体がある。では、その「記憶」を求め、探し歩いた二十年間は無駄だったのか。

 断固として「否」。そうではない、と。

 自分の事を化け物といわず、好きでいてくれる男がいる。気づけば友のような者もいる。二十年間積み上げた「つながり」は、デュラハンとして「首」への執着をふっきるには十分で、そうして降り立った地上。ここ、彼女はようやく都市伝説ではなく「人間」として降り立った瞬間だと思いたいところですね。

 一方帝人はというと。
 セルティが「人間」として彼女の愛すべき「日常」へ回帰しようとしたのと対照的に、彼は波江さんもいうとおり「こちらの世界」――非日常――に踏み込もうとしてしまった。そうした「違い」が何を生むのかというのが、今後のストーリーラインなんだろうなぁ。



 ミリアとアイザックの登場には、本当にびっくりですね。確かに、原作でも言及されている箇所がありましたが、まさか本編にまで出てくるとは! こういうお遊びは大歓迎なので色々とやってほしいですね。

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