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『Darker Than Black−黒の契約者−』外伝第一話のネタバレ感想です。わかってはいたけれど、切ねー。
◇
一言で言ってしまえば、黒<ヘイ>が感じていたのは、銀<イン>が自分の知らないもの、得体の知れないものに変わっていくことに対する恐怖だったわけですね。それはさながら自身の過去――白<パイ>に起こったこと――も無関係ではなく、それ故に怖れていた。その不安をちゃんと銀<イン>に話せていれば……、とは思わずにはいられない。
一方でやっぱり今回スポットが当たっているのは銀<イン>だなぁ、と。彼女の一挙手一投足に目が奪われてしまう。第一期よりも遙かに感情が豊かになっているがゆえに、感じる一つ一つの動作に可愛さといいようがない寂しさを感じて、うおーってなる。やばい切ない。
漫画版『Darker Than Black−漆黒の花−』でも顕著なんですが、黒<ヘイ>さんはとにかく銀<イン>を戦いの場から離しておくわけですね(ゆえに最新号での一瞬の共闘が熱いわけですが)。それをおそらく銀<イン>を危険から遠ざけるためなんでしょうけれど、彼女は歯がゆく思ってる。今回も冒頭からの戦闘で彼は傷ついているわけですよ。それなのに自分は何もできないという。何かしたいのに、黒<ヘイ>がさせてくれない。
だからこそ、自分なりに黒<ヘイ>のためを思って、料理を注文したりするし、予告映像が流れた時にも書きましたが、彼の「一人にしない」という言葉に思わず「嘘」と思ってしまう。
そうは言っても、戦いになったら私を置いて一人で戦うんでしょ、と。
そして、何かを怖れているのに、話してくれない。
そういう非常に微妙な距離感の上で成り立っていたつかの間の休息。それでも、沖縄の静かな、そして非常に緩やかな時を過ごしたわけですよ。ここの音楽がもう素晴らしいすぎて何とも言えない。これ、サントラにも入っている「寂滅のセレナーデ」ですよね(予告映像でも流れている曲)。沖縄の非常にゆったりとした時の流れを再現するように、本当に緩やかで。
この時がずっと続けばいいのに、と思わずにはいられない。
だけど、二人の間には小さな亀裂があって、アンバーに似た女性の登場によってそれは明確に現れてしまった。銀<イン>から伸ばし、空を切る手が……。もう見てられないよおれ。・゚・(ノД`)・゚・。
ちょっと前まで確かに繋がっていたのに。
そういう意味で、最後に二人が抱き合うシーンも僕には決定的な距離の差を埋めることができなかったんだと思いました。
だって、お互い自分のことさらけ出してないんだから。
そして、何より銀<イン>が嬉しそうじゃないんだから。
前期最終話で銀<イン>から伸ばした手は、確かに今回黒<ヘイ>から握ってあげることで繋がったと思うけれど、今回銀<イン>から伸ばした、空を切る手はどこへ行くのか。もちろん『流星の双子』ではそんなシーン描かれていないわけで、黒の契約者外伝の続きに期待したいと思います。
→「寂滅のセレナーデ」エンドレスリピート中

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→前回『Darker Than Black−流星の双子(ジェミニ)−』第12話「星の方舟」の感想へ
→次回黒の契約者外伝第02話の感想へ
→岩原裕二『Darker Than Black−漆黒の花−』の感想インデックスへ
→第一期『Darker Than Black−黒の契約者−』の感想インデックスへ
→『Darker Than Black−流星の双子(ジェミニ)−』の感想インデックスへ
コメント
こんばんわ、れおぽんです。先日は外伝未視聴の分際でのチャット参加を受け入れていただき、ありがとうございました。むしろ漫画未読の方がネックであったような(汗)。
いろいろと直にお伺いしたいことがあっての無謀な参加だったのですが、“銀<イン>を黒<ヘイ>が取り込んだ説”は、かもめさんの考察を深読みしすぎた勘違いから派生した訳で(汗)。
それでも「お前を一人にしない」との約束を果たすことにもなりますので、仮説としては十分成り立つものになったようですが(苦笑)。
ただ、妹・白<パイ>の時のように能力を引き継ぐ、という融合形態であるなら、黒<ヘイ>に観測霊を飛ばす、というスキルがつくことになるような…(汗)。三期でもOVAでも、いっそ劇場版でもいいですから、続編が欲しいところですね。
いろいろと想像をかきたてる、やはりDTBは秀逸な作品だと思います。
>れおぽんさん
どもですー。お返事が遅くなって申し訳ないです。漫画の方もめちゃくちゃ面白くなってるので、良かったら是非。
> いろいろと直にお伺いしたいことがあっての無謀な参加だったのですが、“銀<イン>を黒<ヘイ>が取り込んだ説”は、かもめさんの考察を深読みしすぎた勘違いから派生した訳で(汗)。
全然考えてなかったので、あのときは驚きました。なるほど、そうも捉えられるのかと。
ただ僕は銀<イン>と白<パイ>は対比して描かれていると思っている人なので、二人に同じ結末をってことはないかなぁ、と。違いを見せてくるんじゃないかと考えたいのです(笑)。
でも、れおぽんさんみたいに考えると、「一人にしない」「彼は生きている」が両方立つので、なるほどそれもありそうだと思いますが。
ヤンガンのインタビューでも監督が答えていますが、視聴者それぞれに生まれた結末が全てだということなので、それぞれが好きなように考えてもいいんじゃないかと思います。
なので、第三期をやるなら続編よりかは南米編がいいですね。あるいは、まったく黒<ヘイ>たちとは関係のない、世界観を共有した新しい物語とか。
はじめまして!奈々と申します。
このブログサイトに昨日初めて
出会いました。
納得させられる考察ばかりでとても
参考になります!!読んでて楽しい!
そして今回の外伝について
某アニメ雑誌で気になる文章を
いくつか発見致しましたので
考察の材料になればと
勝手ながらご報告しに来ました。
もう知っている情報でしたり
よけなお世話でしたらすみません!
全て公式のものなので
間違いはないかと思います。
某雑誌で掲載されたイラストでは
黒は銀を抱き寄せるような構図で
銀と恋人繋ぎをしています。
イザナミが妖艶に微笑み
黒の頭と胸に腕を伸ばし
擦り寄っているような構図
簡単に言うとハーレム状態です。
・銀と黒の「交際」は(半ば)公認
外伝1話の時点で2人は恋人同士
だったようです。
・黒は、銀と自分が互いに
気持ちが通じていると確信していた。
・銀は、沖縄に行き黒と束の間の
休息を楽しんだ
(ように見えたが、外伝2話では
思わぬ行動を見せる)
イザナミに体を乗っ取られてる
ような描写ありましたね。
公式HPの外伝2話のPVでは…。
外伝2話について
・黒の言葉にも銀は上の空で
相手にされない。
・自分の想いがなかなか銀に
伝わらない状況に心労が絶えない。
・黒の愛妻家ぶりがまさに試されている
これはイザナミに、でしょうか?
・黒は外伝1話の頃から銀に何かが
起こっていることは把握していたが
頼りにされないことに不安を隠せない。
外伝の1話は銀が黒に対して
恋心を抱いているような描写が
多かったと思うのですが
2話では黒が銀に対して…で
なんとなく逆になっている気がします。
いきなりの長文・乱文
すみませんでした!!箇条書きで
ぱぱっとかいただけですが…。
これでは、失礼致します。
>奈々さん
どうも初めまして。
最近アニメ雑誌の方は読まなくなっていたので、情報感謝です。
これらの情報を見ると、二人にとって大事な事はお互いを「信じる」ことなのかなぁ、と思ったりしました。
外伝第一話でも銀<イン>の「嘘」という言葉が印象的でしたが、現状二人は信じ合えていない。銀<イン>は銀<イン>で自分に起こっている「何か」を伝えられずにいるし、黒<ヘイ>の方も彼女が自分の事を頼ってくれないと困惑している。
そういう「すれ違い」が、これでもかというほど描かれていたのは、あの「空を切る銀<イン>の手」だと思うのですが、果たしてこれからどうなるのか、刮目してみたいと思います。
ではでは、また気楽にコメントくださいー。今回はありがとうございました!