DARKER THAN BLACK-流星の双子- (1)(Blu-ray Disc)「BK201が消えた?」(霧原未咲)

『Darker Than Black−流星の双子(ジェミニ)−』第二話「堕ちた流星…」のネタバレ感想です。猫<マオ>ーと叫ぶか、銀<イン>ーと叫ぶかで迷いそうになるな。やっぱり、ペーチャに乗り移ったのか。


「なんであんた達みたいのがいるんだよ!」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 それは、君の乳を揉んだ男がそう選んだからです。だけど、まあその一連の言葉は、黒<ヘイ>と共に紫苑までも否定しているよなぁ。

 詳しくは前期第25話の感想に書いてますが、契約者か、人間かという選択に立たされていた黒<ヘイ>が選んだのは、契約者と人間が共存していくという第三の道でした。

 そして、その道を選んでしまったがゆえに生まれたのが、今回の『Darker Than Black−流星の双子(ジェミニ)−』という物語(+漫画版『漆黒の花』)になるわけですね。

 この未来を選んだ対価を「今」黒<ヘイ>は一人受け止めている感じでしょうか。無精ひげを生やし、酒をかっくらい、すごい落ちぶれようです。奥さん(=銀<イン>)がいないだけで、こんなんになるのか。

 閑話休題。

 これ、多分結末は第一期『黒の契約者』と近い形で描かれると思っているんですが、黒<ヘイ>(と未咲さん)だけの選択だった「契約者と人間の共存」という願いがマクロに広がっていく感じになるのかなぁ、と思ってます。そのためのニカ・ターニャ、蘇芳・紫苑という人間・契約者の組み合わせだと信じたい。



「本当はもう閉めようと思ってたんだ。でも……」(ニカ)

 ここ何気に重要な場所で、「過去」に大切だった秘密基地を残しておくことで、そこにもう一度みんなで集まる「未来」を願っている場面ですよね。そして、いつかそれが「今」となっていく。

 人間性−合理性
 未来−過去
 願い−対価

 などの相反する概念が大切な作品でもあるので、その辺りを押さえていくとグッとわかりやすくなっていくと思います。そこから止揚して、中庸、狭間を描いていくのがダーカー。そういう意味では、オーガスト7なんかかなり今後が楽しみですよ。種のないマジックができるようになったのに、その対価として種明かしをしなければいけないマジシャン失格の男。願いと対価の隙間からにじみ出てくる苦悩がたまりませんよ。良い。イイキャラだ。



「さよなら、黒<ヘイ>」(銀<イン>)

 銀<イン>の動向が気になるところですが、これはひとまず生きてはいると考えていいのかな。

 いや、生き地獄と言うべきか。
 もしかしたら銀<イン>であって、もう銀<イン>でないのかもしれないですが。

 現在進行形で連載されている『漆黒の花』に、ドールの兵器利用について描かれている箇所があるんですが、銀<イン>もそれに巻き込まれてしまった感じになるんだろうなぁ。今回言われているように、契約者というのは兵士にしても兵器にしても中途半端、ゆえに焦点が当てられたのが「ドール」という存在だったわけですね。プログラミング次第でいかようにも自分の好き勝手できる存在。

 ある意味前期では世界を救った(笑)黒<ヘイ>が、今度はたった一人の少女のために奮闘するとか思うと熱いかもしれない。変わっちゃったのかなぁ、と思っていたけれど、黒<ヘイ>さんはやっぱり黒<ヘイ>さんだったなぁ。


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