「風都は貴様らの街なんかじゃねぇ」(左翔太郎)

『仮面ライダーW(ダブル)』第六話「少女…A/嘘の代償」のネタバレ感想です。嘘の代償は父離れ、今の関係性を認めることという感じになるのかな、これは。


「パパを行かせてあげて。もうパパはあすかだけじゃなく、風都のみんなを守らなくちゃならないの」(楠原みやび)

 今回タイトルの解釈がえらい難しかったんですが、そんなことなかったですかね。
 ようは、パパは風都を守る仮面の騎士になったという嘘を信じた以上、風都の住人たる私を守ってくれる仮面ライダーはあすかちゃん的にパパで正しい。だけど、その前提条件を認めたなら、パパはいつまでも自分のそばにいられない、だって、パパは風都を守る仮面の騎士なんだから、と。そこも認めなきゃいけない。そういうことだよな。

 割と前回みやびさんのことをダメだと書いてしまっていたんですが、ラストでかなり裏返ってしまった。彼女は嘘をついた責任をちゃんと自分で負えるハードボイルドな人でした。フィリップは嘘に付き合う翔太郎を相変わらずハーフボイルドだと貶しているけれど、嘘を正さなければいけないという在り方の方がずっとハーフボイルドですよね。

 あすかちゃんのように、嘘を信じなければ生きていけない子もいるし、それを信じ続けるには実は「覚悟」がいる。嘘を信じることは自分にとって都合のいいことばかりじゃないわけですよ、今回みたいに。そういう覚悟を持つことこそハードボイルドなんじゃないかな、と。基本あの世界って嘘つきばかりですからね(笑)。

 で、その覚悟が翔太郎には欠けていて、だからこそ、最後に困ってしまうんですが(笑)、そこでフィリップが文字通り手を貸すところがいいよね。二人で一人の探偵だから、一人で責任が負いきれない場合は、二人で負っていく。そういう在り方は、楠原親子と通じるところもあって、いいなぁ、と。



「だらしない。どいつもこいつも」(園咲冴子)

 そういう覚悟がないところは、冴子さんも同じだよなー、というところで今回は締め。前回リストラされたチームのように、今回も鷹村の施設を破棄することでなかったことにしている辺り、責任感のかけらもない感じです。旦那の霧彦さんは、何気にそういうところもしっかりしていてアフターフォローもこなしている(ある程度顧客に対する責任を感じている)辺りが興味深いところですね。

→結構口ずさんでしまってます。

W-B-X~W Boiled Extreme~
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