「今日も俺が二人分食うからなっ!」(エドワード・エルリック)

『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』第一話「鋼の錬金術師」のネタバレ感想です。


 今回の見所ベスト3。

 第3位:雨の日は無能、あるいは芸術的錬金法

 第一話早々、雨の日は無能な大佐を見られて、大満足(笑)。アームストロング少佐の芸術的錬金法といい、ハガレンファンのツボを押さえている感じがだいぶ良いですね。

 第2位:氷結の錬金術師VS焔の錬金術師

 アイザック・マクドゥーガルに、マスタング大佐やアームストロング少佐をぶつけるのは、かなり興味深かった。

 まだ本作では語られていないので詳しくは書けないんですが、大佐はあの「イシュヴァール殲滅戦」で変わった人の筆頭なわけで。氷結の錬金術師が軍部を見限り、反体制運動により外から国を変えようとしたのに対して、焔の錬金術師は軍部で上(大総統)を目指すことで内側から変えようとしている。

 そういう願いは同じであっても、過程(=対価)は正反対な二人に、それぞれ「氷結」「焔」という対照的の錬金術を持たせる辺り、どこまでも対比が効いてます。マクドゥーガルよりも遙かに志は立派なのに、大佐圧倒されてますが(笑)

 第1位:二人分の食事

 エドの「ちっこい言うな」ネタといい、割とギャグテイストで作品の根幹にあるテーマを語ることが多いハガレンですが、このエドが二人分の食事を取るシーンも「等価交換」というテーマを語る上で重要なところ。

 禁忌を犯したことで肉体を失った弟の分まで食事を食べる――本来なら弟が自ら行うはずのエネルギー補給を代替する――エドがだいぶ格好イイですよね。



 前回のアニメ化と違い、原作準拠のアニメ化なのかなぁ、と思っていましたが、そうでもないんですね。軍部の主要キャラクターのほとんどが(ホークアイ中尉やヒューズ中佐も)関わっている「イシュヴァール殲滅戦」を中心にそえていくのかな、というのがファーストインプレッションです。

 第一話早々セントラルを氷の錬成陣で囲んだり、イシュヴァール殲滅戦を話題に出したり、「等価交換」の中でも割とマクロな「罪と罰」をテーマにしていきたいのかなぁ、と。

 実は、原作のファーストエピソードがかなり好きなので、はしょられてしょんぼりしてたりとか(笑)。『鋼の錬金術師』の主要テーマである「等価交換」を、良い感じにエンタメに落とし込んでいて、かつ願いの対価としてエドが要求するものがだいぶ素敵なので、未読の方はどうぞ原作にも当たってくださいな。

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