「君達が真の平和を勝ち取る為、戦争根絶の為に戦い続ける事を祈る。CBの為ではなく、君達の意志でガンダムと共に」(イオリア・シュヘンベルグ)

 第22話「トランザム」の感想です。だいぶ面白かった。神(=イオリア)が退場し、物語が人間に託された感じ? 物語というのがそもそも神様を語るもので、それが次第に人に移っていったことを考えると感慨深いです。


「世界は――人類は――変わらなければならないのだから」(イオリア・シュヘンベルグ)

「天上−地上」の構図がめくるめく入り乱れる、エクシアVSツヴァイ、そして、アレハンドロ・コーナーVSイオリア・シュヘンベルグがかなり熱かった。

 イオリアの目的を額面通りに受け取って良いものかどうかはまだ再考の余地があるんですが(これなら、レイフ・エイフマン教授を暗殺する意味がないように思える。そもそもラグナはなぜ彼を殺す必要があったの?)、今は単純に燃えておきましょう。

 何気に、第一話冒頭の刹那と同じ体験をしている(死にそうな所をガンダムに救われ、ガンダムを見上げている)、ネーナの今後が気になる……。とはいえ、アレをやっちゃっているからなぁ。気まぐれという人間の不確定要素自体は肯定されるであろうものだと思いますが、果たして……。いや、まあ、そういえば、刹那も両親を殺してはいるんですけどね。



「僕はマイスターにふさわしくない」(ティエリア・アーデ)

 第五話の

「私にしかできないからよ」(マリナ・イスマイール)

 から、適材適所、役割みたいなキーワードが見え隠れしていたダブルオーなんですが、今回ではっきりとそういうテーマもあるんだろうなぁ、と感じました。

 それは、ガンダムマイスターという役割に拘泥しすぎるあまり動揺して死んでしまったヨハンだったり、ヴェーダとの直接リンクができなくなったことで自身をガンダムマイスターにふさわしくないというティエリア辺りから、垣間見えたトコロ。

 当然、ヨハンは他者から与えられた「役割」に拘りすぎた負の存在として描かれ、ティエリアは今後自身で「役割」を勝ち取っていく正の存在として描かれるんでしょう。この辺り、第五話の感想でちらっと書きましたけれど、他者から与えられた「役割」を放棄して、自身で「役割」を勝ち取るという、お話ですよね。

 第五話自体がデザインベイビーという「役割」に翻弄された少女が起こしてしまった、人々の死の危機を、他者から与えられた「役割」「命令」を放棄した果てに、それぞれの「役割」を演じて、乗客の「命」をすべて救い出す、というダブルオーの終着地点を予感させる回なので、このお話は、結構良い線行っているんじゃないかと思うんですが。

 そういう意味では、ヴェーダに直接リンクする者である「ガンダムマイスター」から離脱して、ティエリアが自身で「役割」を勝ち取ったあとの「ガンダムマイスター」宣言なんか、めちゃくちゃ期待してしまいます。



 もう一ついってしまうと、「ガンダム」もまた今まで真意がわからなかったんですが、今回イオリアが「真の平和を勝ち取る為、戦争根絶の為」と宣言してしまったことによって、刹那の信じる、紛争を根絶するもの――すなわち、ガンダム――が創始者の理念と一致するものでありながら、他者に与えられた「役割」になってしまった。そのようにも捉えられるんじゃないかと思います。

 だから、ガンダムという意味もまた、どこかで反転するんじゃないかと思ってます。これまでの流れだと、やっぱり「人の命を守るもの」みたいな感じですかね。何気に、今更なんですが、第五話の

「ガンダムマイスターは一人じゃない!」(アレルヤ・ハプティズム)

 の「ガンダムマイスター」って、ラストを見越している意味だよなぁ。これって、紛争を根絶するものっていう意味じゃないよね。

 これもやっぱり意味が反転したあとの「俺がガンダムだ」宣言が楽しみです(笑)。



 そして、そして、神が退場したことによって予定調和な神話は終わり、「天上−地上」「俯瞰−実感」「役割」というテーマで隠されていた、人の「生命」の物語が始まるという感じでしょうか。その前段階として、来週からどれだけの命が消えゆくのか、心中穏やかではありません。

 てか、次回予告にロックオン出過ぎだよ。これはやっぱり……。ロックオン。・゚・(ノД`)・゚・。



「あの機体は……、刹那のじゃない」(マリナ・イスマイール)

 このときの、ホッとしたような表情が好き。

→DVD(今夏から、Blu-ray Discでのリリースが決まっているので、あまり急ぐ必要はないかも)

機動戦士ガンダム00 3
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機動戦士ガンダム00 5
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