「俺はまだ生きている! 生きているんだ!」(刹那・F・セイエイ)

 第21話「滅びの道」の感想です。ついに、ヴェーダから独立。本当の戦いは、まさにこれから。エクシアのスタンドアロンシステムが立ち上がったときは、燃えましたね。あと、やっぱり、あの緑色のGN粒子が、希望の光みたいですね。


 第14話「決意の朝」の時点では、トレミー組はマイスターズのみならず、クルーも皆バラバラだったわけですよ(マイスターズはバラバラに過ごしているし、クルーはビーチにいても皆違うことをしていた)。

 それがどうですか、今回!

 スメラギさんが黙々と策を練っているのも、クリスティナとフェルトが新しいシステムを構築しているのも、ラッセがGNアームズを取りに行ったのも、すべてヴェーダからの独立のため。ここに来て、ようやく、トレミー組(少なくともクルーは)は一つにまとまった感じ。

 でも、肝心のマイスターズはというと、ヴェーダにどっぷりだったティエリアだけがまだ自立を果たせていなくて、まだ一つに成りきれていない。そこに、ロックオンの負傷が来ると。今回の、

「状況が悪い方に流れている今だからこそ、四機のガンダムの連携が重要になる。頼むぜ」(ロックオン・ストラトス)

 という台詞が、真に効いてくるのは、明らかに次回だよなぁ。負傷してもなお、「ティエリア、あいつらを頼むぜ」とかいうんだよ、きっと。なんか一人で想像して、燃えているけれど、今回でロックオンも好きなキャラになった感じ。やばいな、みんなどんどん好きになっていく。



 あと、何気にロックオンの負傷っていうのは、今後の重要なファクターになっていくんじゃないかと思ってます。右目という、スナイパーにとって不可欠な利き目を失った(で良いんですよね、これ?)今、ロックオンはデュナミスにはもう乗れない。自分にしかできないことを、今回彼は失ったわけです。ですが、彼が今回死ななかったのには、まだ生きているのには、重大な意味があって、自分の役割を何らかの原因で失ったとしても、生きている限り、また別の役割を発見できるという、今後の展開を踏まえているんじゃないかと思います。

 これは、今回の刹那の選択も一緒で(もちろん他の人も同じですよ)。
 夢の世界でマリナさんは「もう良いのよ、ソラン」と言うわけですよ。もう「戦うことが自分の役割である」刹那・F・セイエイをやめて、「戦わなくても良い」ソランに戻って、と。でも、刹那は前々回「ソラン・イブラヒムとしてではなく、刹那・F・セイエイとして生きること」を選択しているわけです。でも、揺れる。だって、彼が戦わなくても良い世界を望んでいるのは事実だから。

 でも、今はそのために、戦わなくちゃいけない。

 それでも、それでもいつか、戦わなくても良い日が、武器を捨てられる日が、ソラン・イブラヒムに戻れる日が彼にも来るよね、と期待させるには十分なイメージでした。そして、それは今回のようにマリナさんの「役割」だったら、良いですね。



「だからね、もう戦わなくても良いのよ。良いのよ、ソラン?」(マリナ・イスマイール)

 夢の中の話ではありますが、非常に重要です。てか、ガンダムにおいて、精神世界での会話が重要じゃないわけがない。

 それはもちろん、「対話」によって刹那に武器を捨てさせた、ソランに戻したということで。それも、そうなるべくしてそうなるのではなく、自ら選んで、彼を見上げることにしたマリナさん付きで。

→DVD(今夏から、Blu-ray Discでのリリースが決まっているので、あまり急ぐ必要はないかも)

機動戦士ガンダム00 3





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