「ゲートの中では失ったものを取り戻すことができる。だが、相応の対価を支払わなければならない……。対価って何だろう?」(カリーナ・モク)

 面白かったー。
 第一クールを締めるべく描かれたのは、黒<ヘイ>の人間性でした。今までは、演技なの? 本心なの? と視聴者を困惑させてきた黒<ヘイ>でしたが、今回望遠鏡を前にして見せた顔はまさにホンモノ!(と信じたい)

 こういう顔を見せられては、ハヴォックの言った「契約者でもないのに誰よりも冷酷で、黒い死神と恐れられた黒<ヘイ>」こそが、ニセモノだったんじゃないか、演技だったんじゃないか、と疑いたくなります。


 ありえないことが起こる場所、それがゲート。
 幽霊や幻聴など日常茶飯事。そこでは、いるはずのないものが存在し、あるはずのものが存在しない。
 そう、そこではありえないことが日常的に起こる。

 だから、黒<ヘイ>の昼食がカツ丼一杯だとしても驚いてはいけない。

 そう、そこはゲート。
 ……ありえないことが起こる場所



 次回予告の、嬉しそうに星空を眺める黒<ヘイ>と白<パイ>に、なんだか切なくなった。その後の映像で、白<パイ>は契約者になってしまったことがはっきりとわかるせいだと思いますが。

 黒<ヘイ>の変貌の理由が、妹、白<パイ>にある(例えば、白<パイ>を生かすためには、組織のようなトコロで生きていくしかなかったとか)というのは、予想に難くないですが、それなら、何故黒<ヘイ>はゲート内の映像に彼女を見つけ、驚きおののいたのだろう? あれでは、そこにいないはずの人間――幽霊でも見たような感じですね。



 今回は、「Darker Than Black−黒の契約者−」のテーマ(だと思われる)――失ったものを求め、それを取り戻そうとする行為――について、制作者側が、コメントしてきた(表に出し始めてきた)回でした。それは、例えば、上記で引用としたカリーナの言葉であったり、ニックさんの、

「もしも世界中の人間が僕らと同じ経験をしたら、どうなると思う? 僕はね、その時こそ本当の星空を取り戻せる気がしてならないんだ」

 という夢であったりするわけです。

 まあ、それがわかったとしても、それ以上思考が及ばないのですが(苦笑)。困ったものです。とりあえずは、契約者の「対価」とゲートの「対価」にどのような違いを持たせるのか楽しみ。
 次回予告で銀<イン>の言う「対価」はどちらのことでしょうか?

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