「なにしけた面してんだよ、笑うところだろ……今のは」(猫<マオ>)

 ぐはっ!!
 まさか四十三歳のオヤジに萌える日が来ようとは……、いやはや、世の中まだまだわかりません(笑)。いやぁ、しかし、今回のエピソードは本当に猫<マオ>が可愛い、可愛い過ぎるよ猫<マオ>。あんな四十三歳なら、飼っても良いよ、僕は。

 前回の感想の大半はもちろん冗談だったんですが、その中でもこれだけは合っているなと思ったところがやはり正解でした。
 それは……
 あの契約者がすでに自分の身体を失っているという点だったんですね。公式HPですでに明かされている猫<マオ>の設定をうまく明かすにはそれしかないわな、と。まあ、あの男が本人ではないというのは……、前回の「雨ばかりだな。嫌な国だ」という男の言葉からも窺えますが。



 DTBの感想を書かれているブログで、個人的に尊敬して止まない「日がな一日ラらラら日記」さんが、常々語っていたのですが、契約者の対価は「失われた人間性を取り戻そうとする行為」だと。

 まさに今回はそれを裏付ける回でした。さすがBONESさん、エロいシーンばかりに気合いが入っているわけではありません(笑)。

 カプールや猫<マオ>が対価を支払わずにすむのも、取り戻すべき人間性(というか、その人のパーソナリティ?)が完全に失われたから、と解釈しても良いんじゃないでしょうか。

 公式ブログにて書かれていることですが、対価は精神的呪縛であって、払わなくても何の弊害もない。

 それでも、対価を払い続けたカプール。
 求めず止まない、自分。

 あー、なんというか、今回の対価のくだらなさに反して、哀愁が漂います。切ねぇっー!!

 もちろん、すべての対価がそうであるわけではないと思いますが(ルイの「骨折」なんかは、対価を視聴者に印象づけるものだったと思いますし)。



 そして、次回は霧原美咲さんの掘り下げエピソード「純白のドレスは、少女の夢と血に染まる…」。高校生版の美咲に対するコメントは「あー、いるいる」でした(笑)。




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