「感情的ではあるが、モラトリアムのように精神的に不安定でもなく、対価を支払った様子もない。……お前、本当に契約者なのか?」(ハヴォック)

 視聴者の疑問を代弁してくれたハヴォックの台詞。ひいては、DTB最大の謎、黒<ヘイ>の対価は何なのか、に迫る問いかけでした。
 トラックバックしていただいた感想の中に、「黒<ヘイ>って、契約者にしては感情的すぎない?」という意見が見られたんですが、ようやく本編で、黒<ヘイ>は契約者にしては何かがおかしいことが判明。

 予告はちょっと時間をおいてから見た方が良いと感じたダーカー第六話ですが、本編はグッド。どんどん面白くなっている気がします。でも、次回は別に楽しみじゃなかったりするのだ(笑)。



 今回判明したのは、それほど多くはないんですが、かなり重要なものではないかと。

・「アンバー」の存在。

 実は、何度となく、視聴者は垣間見ていたりします。都合六回ほど見ているんじゃないかと。まだ知らないという人は、登場を楽しみに待ちましょう。

・五年前の黒<ヘイ>は契約者ではなかった。
・さらに、契約者でもないのに、誰よりも冷酷な人間だった。
・「黒の死神」というのは、契約者・黒<ヘイ>の称号ではない。

 契約者として唯一人間らしい心を持つ黒<ヘイ>が、実は誰よりも冷酷な人間だったというサプライズ。契約者ではないにも関わらず、契約者のような人間が登場するというのは、割と誰もがする予測だと思うんですが、黒<ヘイ>がそれということで、めちゃくちゃびっくりした。
 これによって、黒<ヘイ>の対価が彼の”心”にあるんじゃないかというのは、やっぱりベタな想像ですかな(笑)。あとは、「妹を探し求める」という可能性もアリかなぁ。
 しかし、”心”を持たなかったモノが、本来”心”を失うはずの契約で、”心”を持つ者になったと考えると、皮肉なものですね。

・地味に黒<ヘイ>の能力が「電気」だと判明。

 あまりに地味な種明かしに苦笑い。契約者は能力が判明すると、絶対的に不利になるよなぁ。これはやはり、もう一人契約者がチームに来るような気がします。



 能力が戻ったけれど、”心”は失わなかったということで、視聴者的には二人目の特別な契約者、ハヴォック。今回のゲストはどうかなぁ、と思っていたけれど、終わってみるとかなり気に入った。黒<ヘイ>に対する問いかけとか、ジョークとか、過去回想とか。

 ゲートから逃げようという黒<ヘイ>に違和感を感じた人もいるかもしれないけれど、これは第一話、第二話のエピソードが効いていると思います。あのエピソードで、契約者に対する姿勢とドールに対する姿勢の違いを見せつけているので、契約者ではないハヴォックに対して「逃げるぞ」というのは、ヘンじゃない。いや、そのシーン自体はなんだか笑えたけど(笑)。



 ノーベンバー11の狙いが今ひとつぼかされて、わかりにくかったけれど、契約者らしい合理的な思考をするなら(笑)、ハヴォックを殺すことだったのかも?
 パンドラに明け渡してしまうと、ゲートに連れていかれ、能力が戻るかもしれない、それは危険だと。だから、「黒の死神」に奪わせて……という感じ。それは「ハヴォックは殺されるものだとばかり、思っていたのに」という台詞からも、垣間見える。

 いや、まあ、普通に「BK201」を誘き出して、バックの組織について知りたかっただけなのかもしれない(笑)。けれど、これだとハヴォックを殺されてしまった場合、何の情報も得ることはできない。



 公安のダメさ加減が目立ちましたが、霧原美咲だけは一矢報いました。

「あなたが、そんなに彼女を怖れていたとは思いませんでした。……冗談です」

 という台詞は良い! ハヴォックの冗談は文字通り冗談という感じでしたが、こちらは真に迫る感じ。うーん、美咲さんはイイ感じにキャラが立っているなぁ。うん、やっぱり、公安の面目躍如が待たれます。



 能動的な行動をしないはずの銀<イン>が、自ら黒<ヘイ>の袖を掴んだシーンは一体何を意味しているのだろう? 銀<イン>に心が芽生え始めているということで良いのかな?

◇ 

 そして、次回は「五月雨にクチナシは香りを放ち…(前編)」ということですが……、今回の余韻をぶち壊しにする予告でしたね。シリアスな展開が気に入っているので、ギャグっぽい話はちょっとDTBには合わないかなぁと思ったりしますが、どうでしょうか。




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